自然公園における利用志向の変化に対応した新たな利用計画技術に関する研究

2001 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13460010
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 熊谷 洋一 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50012042)
• 研究分担者: 小野 良平 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40272439) ; 下村 彰男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20187488)
• キーワード: 自然公園 / 国立公園 / 利用実態 / 利用者志向 / 利用指導プログラム / 観光ボランティア

研究概要

(1)自然公園における利用の実態に関する調査
自然公園において実際に人々がどのような利用を行っているのか、またどのような利用を希望しているのかについて実態調査した。まず首都圏の国立公園を対象地とした調査として、資源や立地の条件から、ふれあい型利用への移行の程度を配慮して、富士箱根伊豆国立公園・富士山地区を事例として、利用実態(利用ルート、滞留・滞在ポイント、滞留時間、実施活動種etc.)、および希望利用(行いたい活動、行うとよいと考える活動etc.)等についてヒアリング、アンケート調査を行なった。
(2)提供されている利用活動に関する実態調査
一方で、管理主体が、どのような利用を提供しているかについて、利用指導プログラムに関する調査を行い実態を把握し、提供利用活動の類型化しその特質について整理した。まず環境省等が提供している利用指導プログラム調査として、自然公園管理事務所が提供している利用指導プログラムや、ビジターセンターを拠点として実施されている利用活動について調査・収集し、また自治体関連部署(観光・自然公園・森林・教育委員会等)に対して、所管プログラムに関するアンケート調査を補完的に行なった。またふれあい型利用への移行に配慮して、観光ボランティアガイドの実態把握のために、全国のボランティア組織のデータ収集及び、一部団体へのヒアリング調査を行なった。

研究成果

• [文献書誌] 高山範理, 下村彰男, 小野良平, 熊谷洋一: "自然眺望景観の評価と緑量のイメージとの関連についての考察"ランドスケープ. 64・5. 747-750 (2001)
• [文献書誌] 黒田乃生, 下村彰男, 小野良平, 熊谷洋一: "白川村萩町伝統的建造物保存地区における集落景観の特徴とその保全に関する研究"ランドスケープ研究. 64・5. 759-764 (2001)
• [文献書誌] 高山範理: "生活域周辺の自然環境と景観嗜好性との関連についての考察"ランドスケープ研究. 65・5(発表予定). (2002)
• [文献書誌] 黒田乃生: "白川村萩町の森林における利用と景観の変容に関する研究"ランドスケープ研究. 65・5(発表予定). (2002)
• [文献書誌] 上田裕文, 下村彰男, 小野良平: "森林のイメージ形成に与える個人背景と既成イメージの影響"ランドスケープ研究. 65・5(発表予定). (2002)
• [文献書誌] 小野良平ほか: "ランドスケープ批評宣言"INAX出版. 425 (2002)