研究課題/領域番号 |
13460012
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
白武 勝裕 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (90303586)
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研究分担者 |
前島 正義 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80181577)
山木 昭平 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70210341)
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キーワード | 水チャネル / アクアポリン / 果実生長 / 開花 / 水輪送活性 / リン酸化 / 細胞膜 / 液胞膜 |
研究概要 |
セイヨウナシにおける水チャネルの調節機構 果実は昼に収縮し、夜肥大するとう日肥大周期をくり返しながら、大きく生長する。この日肥大周期における水の移動を、水チャネルがどのような仕組みで制御しているかを明らかにした。すなわち、果実は昼に収縮し(水が果実から樹体に移動し)、その時果実の糖度は上昇し、水ポテンシャルは低下した。水チャネルの活性はチャネルの絶対量とその活性状態により制御される。本研究ではその活性化状態をモニタする"抗リン酸化抗体"を世界で初めて作製することに成功した。この抗体を用い日肥大周期における水チャネルの制御を見たところ、チャネルタンパク質全体量は水ポテンシャルに従い1日で大きく変化したが、リン酸化され活性化したチャンネルは恒常的に保たれ、水の輸送活性はいつでも一定であることが示された。 アガオ花弁からの水チャネルcDNAの単離 花が開くには花弁細胞への水の吸水に伴う細胞肥大が必要である。開花過程における水チャネルの機能を明らかにするために、アサガオから水チャネルcDNAを10種以上単離した。今後これらの分子で最も開花に関連した分子を特定し、リン酸化による活性制御機構を明らかにしていく。 ダイコン水チャネルの水輸送機能の分析 ダイコンに含まれる多数の水チャネル分子種の機能を検定するために、個々の遺伝子を酵母に導入して膜を調製し、ストップドフロー法で膜の水透過率を測定した。その結果、液胞膜型2種と細胞膜2型3種は水透過を確認できたが、細胞膜1型3種では水透過が促進されなかった。このことは、細胞膜1型が別の分子を輸送する可能性を示唆しており、今後の課題となった。
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