研究分担者 |
河口 豊 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (80038306)
竹村 洋子 財団法人大日本蚕糸会, 蚕業技術研究所, 研究員
藤井 博 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (10038268)
日下部 宜宏 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (30253595)
|
研究概要 |
九州大学大学院農学研究院附属遺伝子資源開発研究センターに保存中の約450系統のカイコのDNAレポジトリー作成する計画については,昨年抽出・保存をした試料の保存状態に関して保存中の性状について調査を行った。DNAの提供者が実験に供する際、不都合が生じないように蒸留水に溶解し、4℃で冷蔵保存した。しかし、試料は予想以上にDNAの分解が進行し、制限酵素断片長多型など高分子DNAを用いる実験には不適切であることが電気泳動分析、サザンブロットおよびハイブリッド実験から判明した。このため、DNA抽出後、エタノール沈澱を行ったのち、少量のエタノールを加え、マイナス20℃で保存する体制に切り替える事にした。カイコの祖先種とされるクワコ(Bombyx mandarina)については,日本国内から2ケ所(長野県・福岡県),中国からは3ケ所(山東省・淅江省・江蘇省)において複数の個体を入手し,個体保存、一部についてはDNA抽出を行った。また,凍結精子を利用した生殖質レポジトリー構築に関する課題では、解凍した精子を授精させるために必須である人工授精装置の設置と技術の移転を進めた。保存系統の遺伝子情報に関するデータベース作成として、該当する遺伝子の発見・来歴に関する原著論文の収集を行った。1975年以前の文献については約70%程度まで整備された。集めた文献に関して、ファイルメーカープロ5を用いて検索可能なデー夕ベース化を進めた。
|