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2003 年度 実績報告書

ユーラシアステップにおける土壌有機物のダイナミックス-地球温暖化・砂漠化対策としての土地利用の適正化とは何か?-

研究課題

研究課題/領域番号 13460032
研究機関京都大学

研究代表者

小崎 隆  京都大学, 地球環境学堂, 教授 (00144345)

研究分担者 真常 仁志  京都大学, 農学研究科, 助手 (70359826)
矢内 純太  京都大学, 地球環境学堂, 助手 (00273491)
舟川 晋也  京都大学, 農学研究科, 助教授 (20244577)
谷 昌幸  帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00271750)
長縄 貴彦  島根大学, 生物資源学部, 助教授 (80183531)
キーワード乾土効果 / 短期的乾湿変動 / 土壌有機物動態モデル / ハンガリー畑作地 / 微生物バイオマス変動
研究概要

生産生態環境の異なるユーラシア・ステップ各地域における土壌有機物動態を明らかにすることを目的として、今年度は特に重要な因子と予想される短期的乾湿変動に伴う微生物バイオマスおよび活性の変動について検討した。その結果は以下の通りである。
1.実験室における温度・水分制御条件下において、異なる生態環境を有するカザフスタン(乾燥が厳しい)、ウクライナ(夏季乾燥)、タイ(明瞭な乾季が存在する)、日本(年中湿潤)より採取した土壌を用い、乾燥ストレス/再湿潤過程における微生物群集の応答を解析した。なおこれは通常「乾土効果」として知られるものである。その結果、すでに厳しい乾燥を繰り返し経験しているカザフスタン、ウクライナ土壌においては、土壌の乾土効果(炭酸ガス放出のフラッシュ)はそれほど劇的には観察されず、乾燥処理に際して微生物が何らかの耐性を持って生き延びていたことが示唆された。
2.ハンガリー畑作地において、夏季高温乾燥時に人工降雨実験を行った結果、前項と同様、炭酸ガス放出のフラッシュ、微生物バイオマスの変化ともにほとんど観察されず、実際の圃場においても乾土効果は顕著でないことが示された。
3.これらの結果から、恒常的に乾湿を繰り返す半乾燥地土壌においては、「乾土効果」はそれほど劇的に起こらず、ひいては土壌有機物動態全体に及ぼす影響も小さいことがわかった。今後前年度までに蓄積した現地土壌呼吸量、インキュベーションデータを併せて、ユーラシア半乾燥ステップ全域において適用可能な土壌有機物動態モデルを構築する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 舟川晋也: "ジオスタティクスを用いた四次元的土壌プロセスの解明"ペドロジスト. 47(1). 55-63 (2003)

  • [文献書誌] E.Karbozova, S.Funakawa, K.Akhmetov, T.Kosaki: "Effects of summer fallow on soil organic matter status of Chernozem soil in North Kazakhstan"Soil Biology and biochemistry. 36(In press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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