研究課題/領域番号 |
13460057
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉川 正明 京都大学, 農学研究科, 教授 (50026572)
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研究分担者 |
乾 明夫 神戸大学, 医学部, 助教授 (80168418)
竹中 康之 京都大学, 農学研究科, 助手 (20273518)
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キーワード | ghrelin / GHS-R / 成長ホルモン分泌促進 / 摂食促進 / neurotensin / ヒスタミン / prostaglandin D_2 / 補体C5a |
研究概要 |
ghrelinはgrowth hormone secretagogueレセプター(GHS-R)に対する内因性リガンドとして単離された28残基からなるペプチドであり、成長ホルモン分泌促進作用および摂食促進作用を有する。本ペプチドではN末端から3番目のSer残基がoctanoyl化されており、これが活性発現に必須であることが知られている。このSer(octanoyl)基をTrp残基に置換したテトラペプチドアミドGSWF-NH-2を合成したところ、GHS-Rに対して弱い親和性を示した(IC_<50>=25μM)。さらに、C末端の-NH_2をArgに置換することによって得られたGSWFRはかなり強い親和性(IC_<50>=8.2μM)を示した。GSWFRは腹腔内投与の際に成長ホルモン分泌促進活性を示した。また、脳室内投与により摂食促進作用を示した。 neurotensinの摂食抑制作用がヒスタミンH_1レセプターアンタゴニストであるpyrilamineによって阻害されることを見出し、その摂食抑制作用にはヒスタミンが関与することを証明した。 prostaglandin D_2が脳室内投与の際に摂食促進作用を示すことをはじめて見出した。 prostaglandin D_2のレセプターであるDP-Rに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの脳室内投与により摂食量および体重の低下が認められたことから、prostaglandin D_2は内因性物質として摂食調節に関与していることが示唆された。補体C5aを脳室内投与した際に見られる摂食促進作用はprostaglandin D_2アンタゴニストであるBWA868Cによってブロックされたことから、セカンドメッセンジャーとしてprostaglandin D_2が関与していることがわかった。
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