研究課題/領域番号 |
13460086
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中坊 徹次 京都大学, 総合博物館, 教授 (20164270)
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研究分担者 |
山本 圭介 水産総合研究センター, 西海区水産研究所, 研究員
堀川 博史 水産総合研究センター, 西海区水産研究所, 研究部長
中山 耕至 京都大学, 農学研究科, 助手 (50324661)
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キーワード | 分類 / 新種 / メバル属 / マエソ属 / カマス属 / イボダイ類 / アオメエソ類 / ウマズラハギ類 |
研究概要 |
1)メバル類;前年度にメバル属3種の形態と遺伝子の特徴を把握したので、今年度はこれら3種が北太平洋域のメバル属のなかでどのような系統的位置をしめているのかを明らかにした。メバル属魚類は太平洋をはさんで日本近海とカリフォルニア近海に多くの種が生息している。可能な限りの種の分子情報を比較した結果、メバル属の3種は日本近海で種分化したことが判明した。さらに、昨年度にメバル属のウケクチメバル2型を分子遺伝情報から全く別の種であることを明らかにしたが、今年度はこれらを分類学的に再検討し、これらのうち1種を新種として論文を作成し、Ichthyological Researchに発表した。 2)マエソ類;マエソ属のマエソ種群は水産練製品の原料になっている漁業対象種であるが、種の分類に混乱をきたしていたので、前年度から研究を行い、一定の結果を得た。日本近海には2種が分布し、片方が新種であることが判明した。この研究結果はIchhtyological Researchに現在投稿中である。 3)カマス類;カマス属のうち、アカカマス種群はもっとも美味で、漁業上たいせつな資源のひとつとなっている。ところが、これらには複数種の存在が示唆されながら、研究が不十分であった。これについても分類学的研究を行ったが、日本産アカカマス種群は3種が含まれ、それらのうちの1種が新種であることが判明した。この研究結果はIchhtyological Researchに現在投稿中である。 4)イボダイ類・アオメエソ類・トラギス類・ウマズラハギ類;これらについても分類学的研究を行い、2編の論文が公表され、2編の論文が投稿中である。
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