研究分担者 |
赤江 剛夫 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (10123423)
本名 俊正 鳥取大学, 農学部, 教授 (90093624)
山本 太平 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (00032102)
田熊 勝利 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032297)
木原 康孝 島根大学, 生物資源科学部, 講師 (30204960)
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研究概要 |
本研究は,乾燥地の塩集積とリーチングに伴う塩動態解析を明らかにして,灌漑農業に伴う土壌劣化の進行を防ぐための最適な土壌管理法を確立することを目的としている。研究の3年目となる平成15年度の研究成果は、(1)塩集積に関する塩動態解析の研究では,まず,関連する既往の研究を調査して総括した。(2)塩集積を軽減するグラベルマルチの実験で、飽和土壌からの蒸発過程でマルチの有無と水蒸気輸送に関する表面抵抗について検討した。(3)リーチングに関する塩動態解析の研究では,数種の土壌を用いて,塩集積・リーチング過程における土壌中の陽イオン4成分の挙動について検討した。(4)数値シミュレーションに関する研究では,蒸発速度を表層のポテンシャルから予測して,水・塩・熱の同時移動を予測子修正子法で数値計算した。(5)塩集積とリーチング過程の数値シミュレーション結果を視覚的に表現できるソフトウェア(WASH-1D)を開発した。(6)低水分状態の不飽和透水係数を求める方法を提案した。(7)数値シミュレーションの入力データに必要な熱伝導係数の簡易な測定方法を検討し,熱伝導係数の塩濃度依存性について検討した。(8)塩水灌漑下のソルガム栽培実験で,根群域内の土中塩分濃度は高くなり,市販の水分計で測定誤差が生じ,水分量を過大評価した。そこで,種々の誘電率水分計による土壌水分測定に及ぼす塩分濃度の影響を検討した。(9)海岸付近の砂地圃場の実験で,塩水化地下水を有する砂客土畑土壌の水分と塩分の動態を測定し,砂客土による土壌の塩類化回避について検討した。
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