研究課題/領域番号 |
13460119
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
川村 修 宮崎大学, 農学部, 教授 (00041062)
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研究分担者 |
新美 光弘 宮崎大学, 農学部, 助手 (20305064)
明石 良 宮崎大学, 農学部, 助教授 (20253809)
福山 喜一 宮崎大学, 農学部フィールドセンター, 助教授 (50238515)
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キーワード | 飼料イネ / カルス培養 / 懸濁培養 / 再生個体 / ソマクローナル変異 / 消化性 |
研究概要 |
本研究は、組織培養から再生する植物体によって生ずる変異(ソマクロナール変異)を利用して、高消化性「飼料イネ」を作出し、さらに、そのような形質発現がどのようなメカニズムによるものかを探索するものである。 Akashi and Kawamura(1998)の方法により、イネ品種「日本晴」種子を常法により滅菌後、2.0mg/L 2,4-D添加のMS培地によりカルスを誘導し、直ちに再分化培地に継代し再分化に促した再生個体と、3ヶ月間懸濁培養した後に再分化培地で継代して再分化させた再分化個体の計約100個体における外部形態(草丈、穂数、種子重量、茎葉比、乾物収量)と化学的性状(消化率、リグニン含量)について調査するとともに、自殖(F1)を採種した。 草丈は、再分化個体がコントロール個体(種子からの発芽個体:Co)よりも若干高い傾向であった。穂数は、再分化個体がCoよりも多いことが認められたものの、種子重量ではCoの方が高い個体が多く認められた。一方、乾物収量は再分化個体の方がCo個体よりも高いものであったが、茎葉比は同程度であった。乾物消化率は、再分化個体において2個体が他の個体およびCoよりも著しく高い値であった。リグニン含量では再分化個体およびCo個体では同程度であった。 現在、有望再分化個体においてF1の化学的性状の調査とF2の採種を行っている。
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