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2001 年度 実績報告書

卵子の死滅予防と形成の選択性解除を可能とする血管網調節因子及び遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 13460129
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 英明  東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80093243)

研究分担者 佐々田 比呂志  東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90158931)
キーワード卵胞発育 / 卵子形成 / 血管網 / VEGF / FLK-1 / FLT-1 / 排卵 / ブタ
研究概要

1)rdwラットにおいてVEGF164は胞状卵胞、成熟卵胞で強く発現することを明らかにしたが、さらにVEGFの受容体遺伝子(FLK-1、FLT-1)の発現を調べ、FLK-1の発現は甲状腺ホルモンで減少することを明らかにした。なおFLT-1の発現は変化しなかった。ブタについて卵胞の発育・閉鎖と卵胞膜の血管増殖に明確な相関のあることを明らかにした。また、EGFmRNA、VEGF120mRNA、VEGF160mRNA、bFGFmRNAのプタ卵巣における発現動態を調べ、EGFmRNA、VEGF120mRNA、VEGF164mRNA、bFGFmRNAともその発現を確認し、直径4mm以上の卵胞においてeCGにより顕著に増強することを明らかにした。また免疫組織学的に調べ、顆粒膜細胞で発現し、退行卵胞では発現が低下することを明らかにした。さらに、それぞれの受容体(EFGF-R, Klt-1, Flk/KDR, bFGF-R)遺伝子の発現を調べ、eCGによりEFGF-Rを除くこれらのmRNAの発現が増強し、特に直径4mm以上の卵胞において顕著であることを明らかにした。
2)ラットでの実験結果をもとに、ブタ卵巣動脈への甲状腺ホルモンの投与や卵巣組織への甲状腺ホルモンの注射による発育卵胞の増加を試みたが、卵胞発育を大きく改善することはできなかった。
3)ラットにVEGFペプチドを投与するとVEGF120、VEGF164ともに排卵数を増加させた。このようなことをもとにブタにおいてVEGF投与の卵胞発育効果を調べたが、特にTAP Express PromoterとTAP Express TerminatorをもつVEGF遺伝子をブタ卵巣に直接注射し、卵胞、特に顆粒膜細胞で発現させることにより、卵胞膜内層の血管数を増やすとともに、直径4mm以上の胞状卵胞数の顕著な増加が観察された。また、直径3mm以上の卵胞の閉鎖も抑制する傾向を示した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "Establishment of an in vitro production system for nuclear transfer embryos reconstituted with cultured cells in pigs"J. Reprod. Dev. 47(Suppl.1). 41-45 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "Characteristics of infertility in female hypothyroid (hyt) mice"Reproduction. 122. 695-700 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "Parthenogenetic activation and subsequent development of rat oocytes in vitro"Mol.Reprod.Dev. 61. 120-125 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "New frontiers of animal biotechnology in the field of animal reproduction"Asian-Aust.J.Anim.Sci. 14(special issue). 19-27 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "New challenges in animal reproduction by advanced biotechnologies"Asian-Aust.J.Anim.Sci. 14(special issue). 77-81 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "遺伝子改変ブタ作出技術・体細胞クローンとその関連技術の最近の進歩"Organ biology. 8. 223-229 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤 英明: "卵子研究法"養賢堂. 405 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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