研究課題/領域番号 |
13460134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
村上 昇 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80150192)
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研究分担者 |
那須 哲夫 宮崎大学, 農学部, 助教授 (40108725)
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80196352)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 生体時計 / 視交叉上核 / サーカディアンリズム / ニューロメジンU / オーファン受容体 |
研究概要 |
2001年にオーファンレセプターGRP66の内因性リガンドとして児島らは23個のアミノ酸からなるNeuromedin U (NMU)を同定した(共同著者として発表)。免疫染色で脳内分布を調べた結果、このNMUの脳内での合成は生体時計部位の視交叉上核に限局して認められることが判明した。さらに、NMUのレセプターmRNAをリアルタイムPCRで測定すると視交叉上核に認められ,明暗条件下および恒常暗下で日内変動することが判明した。さらに、NMUの側脳室投与は視交叉上核にc-fos遺伝子を発現させることが判明した。これらのことから、NMUは視交叉上核で合成された後、細胞外へ分泌され、オートクライン的に視交叉上核に作用していることが示唆された。そこで次に、NMUを側脳室に投与し、自由継続リズムへの影響〔時計の同調因子であるか否か〕を調べた。その結果、投与時刻に依存して位相変位を起こした。さらにNMUノックアウトマウスを作成し、明暗条件下および恒常暗下でのリズムを調べた結果、両条件下ともにリズムが消失することが判明した。以上の結果、NMUは生体時計に極めて重要な蛋白質であり、恐らく時計機構のフィードバックループの構成ではなく生体時計機構を細胞外から調節する同調因子的作用と、さらには時計の発振に関わる重要な蛋白質であろうと推測された。また、本年、新たにNMU関連ペプチドとしてNMSを同定した。このNMSはNMUと同じ受容体に結合し、視交叉上核の神経発火を増加することが判明した。以上のようにニューロメジン系ホルモンは時計の調節に重要なホルモンで、このような調節蛋白質の発見は世界で類を見ない
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