研究課題/領域番号 |
13460138
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
岡田 幸助 岩手大学, 農学部, 教授 (50002077)
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研究分担者 |
小沼 操 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)
石黒 直隆 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00109521)
間 陽子 理化学研究所, 研究員 (82401999)
平田 統一 岩手大学, 農学部, 助手 (20241490)
御領 政信 岩手大学, 農学部, 助教授 (80153774)
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キーワード | 牛白血病ウイルス / 羊 / CD4細胞 / 幼若化反応 / マグネチックビーズ法 / 持続性リンパ球増多症 / Subpopulation / リンパ腫 |
研究概要 |
1.目的: CD4細胞のBLVに対する反応性をリンパ球幼若化反応によって測定する。 2.材料および方法: BLV感染実験ヒツジ4頭に関して、以下の方法でCD4細胞の幼弱化反応を測定した。 PBMCからマグネチックビーズ法によりCD4細胞を分離した。抗原提示細胞として、同じ個体のPBMCを予め24時間培養し、mitomycin Cで20分間処理した。これと分離したCD4細胞とNon-CD4細胞とを混合し、不活化BLV抗原を加え6日間培養を行い、最後の16時間に3H-Tymidineを添加してセルハーベスターにて細胞を回収し、液体シンチレーションカウンターにて放射活性を測定した。 3.結果および考察: CD4陽性T細胞の活性が病態の進行が認められているヒツジ(No.279)においては測定されたが、新たに感染させたヒツジ(Nos.55,194,199,200)においてはまだBLV抗原に対しての反応が認められなかった。 リンパ球のSubpopulationにおいては多少の変動はあったが、接種前およびコントロールのヒツジに比べ有意差は認められなかった。今回の実験でCD4細胞はin vitroにおいて活性が測定された。しかし、BLV抗原に対する抗原特異性反応とは言えなかった。一方、今回新たに感染させたヒツジ(No.279)においてCD4細胞の活性は認められなかった。その理由として一年前に接種したヒツジは、今回新たに感染させたヒツジの約100倍のウイルスを放出しているごとから病態の進行との関連が示唆された。今後は今回CD4細胞が活性を示した個体に対してリンパ球の他のSubpopulationに対しても分離培養を行い、CD4細胞の活性と腫瘍発生との関連を更に詳しく調べたい。
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