研究課題/領域番号 |
13470018
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡邉 建彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70028356)
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研究分担者 |
桜井 映子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教務職員
倉増 敦朗 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90302091)
大津 浩 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60250742)
谷内 一彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50192787)
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キーワード | ヒスタミン / ヒスチジン脱炭酸酵素 / ノックアウトマウス / 肥満細胞 / 胃酸分泌 / 概日リズム / H2受容体 / SAGE法 |
研究概要 |
当教室の大津らが作成したヒスタミンの合成酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)遺伝子ノックアウト(KO)マウスの表現系を評価した。 皮膚のアレルギー反応について、特に、血管透過性亢進反応を調べた。WT-、KO-マウスでヒスタミンに対する反応は見られたが、肥満細胞からのヒスタミンを遊離させる化合物48/80の反応は、KOマウスではみられなかった。胃酸分泌においては、ヒスタミンに対する反応はKOマウスで野生型(WT)マウスで増強しており、カルバコールに対する反応にはWTとKOで違いがなく、ガストリンに対する反応はKOマウスでみられなかった。[^3H]チオチジン結合量もKOマウスで増加していた。即ち、ヒスタミン欠損によりH2受容体のアップレギュレーションがおこっていた。また、ガストリンの反応は、ヒスタミンを介することが判明した。KOマウスでは、自発運動の概日リズムが減少し、昼間でもよく動いた。脳波測定でもリズムの乱れが確認された。 新規知見として、KOマウスでは腹腔内へ投与された大腸菌の排泄がWTより促進していた。KOマウスにおいては皮膚の一部を切開して作成した創傷の治癒がWTより遅延していた。KOおよびWTマウスの骨髄細胞から調製した骨髄由来肥満細胞の遺伝子発現をSAGE(Serial Analysis of Gene Expression)法を用いて検討したところ両者間で差があった。
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