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2001 年度 実績報告書

アポトーシス抑制分子EATの生体内機能ならびに疾病における分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13470053
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

梅澤 明弘  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (70213486)

研究分担者 大喜多 肇  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50317260)
秦 順一  国立成育医療センター, 研究所, 研究所長(研究職) (90051614)
キーワードアポトーシス / mcl1 / トランスジェニック・マウス / ミトコンドリア / 細胞死
研究概要

EAT/mcl-1(EAT)遺伝子は、細胞のアポトーシスにおいて重要な役割を持つとされるbcl-2遺伝子ファミリーに属する。近年、網膜変性における細胞欠損が主にアポトーシスによるものであることが明らかとなり、Bcl-2ファミリー遺伝子の役割が注目されている。今回我々はEATトランスジェニックマウス(Tgマウス)を用いて、光刺激による網膜細胞死におけるヒトEAT遺伝子の影響を調べた。マウスを常時照明(400-500lux)をうける、恒温ケージで飼育した。Tgマウス群(Tg群)および対照マウス群を連続した照明刺激のもとで飼育した後網膜電位図を施行し、組織検査のために眼組織を摘出した。網膜電位図の反応では、平均スコアはTg群(0.79)では対照群(1.69)に比して有意に(P<0.01)低かった。電気生理学的な機能障害発生率は対照群では0.0199/マウス-週(95%信頼区間0.0035-0.0364)でTg群では0.0495/マウス-週(95%信頼区間0.0347-0.0500)であった。組織学的検索では、平均スコアはTg群(1.43)では対照群(2.31)に比して低い傾向があった(P=0.065)。組織学的な障害発生率は対照群では0.0042/マウス-週(95%信頼区間0-0.0120)でTg群では0.0419/マウス-週(95%信頼区間0.0286-0.0500)であった。Kaplan-Meierの生存曲線は連続光刺激に対して、対照群に比してTg群で組織学的障害の程度が大きい(P=0.0241,Mantel-Cox log rank test)ことを示し、網膜電位図で認められた機能障害は細胞死によるものと考えられた。光刺激による網膜細胞死がEAT遺伝子によって促進されることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kohyama, J. et al.: "Brain from Bone : Efficient "meta-differentiation"of marrow stroma-derived mature osteoblast to neuron"Differentiation. 68. 235-244 (2001)

  • [文献書誌] Shinoda, K. et al.: "Light-induced apoptosis is acceleratied in transgenic retina over expressing human EAT/mcl-1, an anti-apoptotic bcl-2 related gene"Br J. Ohthalmol. 85. 1237-1243 (2001)

  • [文献書誌] Sano, M. et al.: "Eat/mcl-1 expression in the human embryonal carcinoma cells undergoing differentiation and apoptosis"Exp Cell Res. 266(1). 114-125 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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