• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

ウェルシュ菌イプシロン毒素の構造生物学的ならびに分子病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13470060
研究機関香川医科大学

研究代表者

岡部 昭延  香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)

研究分担者 小林 良二  香川医科大学, 医学部, 教授 (00020917)
宮田 茂  香川医科大学, 医学部, 助手 (90314913)
松下 治  香川医科大学, 医学部, 助教授 (00209537)
徳田 雅明  香川医科大学, 医学部, 教授 (10163974)
徳光 浩  香川医科大学, 医学部, 助教授 (20237077)
キーワードウェルシュ菌 / 構造解析 / 腸性毒素血症 / ε毒素 / Clostridium perfringens / モノクローナル抗体 / 脂質ラフト / 膜孔形成型毒素
研究概要

ウェルシュ菌ε毒素の活性化と膜障害の分子機構を明らかにするために、各種組換え毒素を作成した。毒素活性の比較から、C末端のプロペプチドの除去が活性化に必須であること、活性化毒素はシナプトソーム膜に7量体を形成することを明らかにした。前駆体毒素の結晶においてはTwin crystalの形成が解析を困難にしたが、これを克服するために、His-tag付きの前駆体毒素を作成しその結晶化と構造解析を進めている。一方活性型毒素は大腸菌ではInclusion bodyを作るが、それを防ぐためにC末端領域にFactor Xa siteを導入し、前駆体毒素をFactor Xa 切断により高純度の活性型毒素を得ることができた。しかし、結晶化には量的な問題があり、封入体の利用を検討した。封入体を変性剤で可溶化した後に、透析によりほぼ100%活性化できることが明らかとなったので、この標品による結晶化を進めている。ε毒素投与マウスの病理学的検討の結果、毒素集積の顕著な脳と腎臓において、血管周囲の浮腫ならびに神経細胞の変性と尿細管上皮細胞の変性が見られた。毒素の集積部位を明らかにするために、ポリクロナール抗体を用いて免疫組織学的解析を行ったが、明瞭な結果が得られなかった。新たに作成したモノクローナル抗体を使用したところ、明瞭な結果が得られた。毒素の集積が最も顕著な腎臓について解析を終え、肺について解析を進めている。膜障害の分子機構をより明らかにするために、膜画分を脂質ラフト画分と非脂質ラフト画分に分け、毒素の結合性と7量体形成性を調べた。ε毒素は脂質ラフト画分に特異的に結合し、7量体を形成することが明らかとなった。これまでレセプターの分離は、脳、腎臓のデターゼント可溶画分を出発材料にしたが、この結果から、むしろ不溶性画分を出発材料とすべきであることが判明し、現在その画分を大量得て、レセプターの同定を試みている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shigeru Miyata: "Cleavage of a C-terminal peptide is essential for heptamerization of Clostridium perfringens ε-toxin in the synaptosomal membrane"J Biol Chem. 276・17. 13778-13783 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi