研究課題/領域番号 |
13470060
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
岡部 昭延 香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)
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研究分担者 |
小林 良二 香川医科大学, 医学部, 教授 (00020917)
宮田 茂 香川医科大学, 医学部, 助手 (90314913)
松下 治 香川医科大学, 医学部, 助教授 (00209537)
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 教授 (10163974)
徳光 浩 香川医科大学, 医学部, 助教授 (20237077)
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キーワード | Clostridium perfringens / Epsilon-toxin / Lipid rafts / Histopathology / Nephrotoxicity / Immunohistochemistry / Receptor / MDCK cell |
研究概要 |
Clostridium perfringensのε毒素(N末端にFactor Xa siteを導入し、His-tag付加したもの)をSeleno-methionine置換し、その結晶構造を解析した。Twin crystalのコンピュター解析を行ったが、構造決定には至っていない。ε毒素のHeptameric poreの形成は脂質ラフトに依存することを明らかにした。さらにラフトの脂質組成が膜孔形成に及ぼす影響について検討した。ラフト脂質の主要成分であるコレステロールの除去はヘプタマーの形成を阻害し、ガンダリオシドの合成阻害はヘプタマー形成を促進した。このことからラフト膜の脂質環境が毒素分子の集合や膜挿入に影響を与える可能性が示唆された。分子病理学的な検討を行うために、マウスに^<35>S-標識毒素を投与し、Whole body autoradiographyを行い、全身の臓器への分布を調べた。腎臓、脳、脊髄ならびに鼻粘膜に毒素の集積が見られた。最も集積の著しい腎臓の組織内分布を調べるために、免疫染色を行ったところ、糸球体・毛細血管への顕著な分布が認められ、遠位尿細管、集合管にも多量の毒素が検出された。腎臓の病理学的変化としては、糸球体の収縮と集合管上皮の軽度の変性・脱落が見られた。しかし脳の変化(血管周囲の浮腫、神経細胞変性)に比し軽微であった。腎臓における毒素蓄積の生物学的意義を明らかにするため、腎摘出マウスを用いてε毒素投与後の死亡時間を計測した。非摘出マウスに比し、死亡時間が顕著に短縮した。α毒素、ボツリヌス毒素では腎摘出は死亡時間を短縮させず、毒素の腎臓への集積は、中枢神経系に対する致死的な毒素作用を軽減するための生体防御であると結論した。Yeast two hybrid systemを用いてレセプター蛋白を構成するペプチドと考えられる遺伝子を単離し、その解析を進める一方、毒素耐性MDCK細胞を用いて、レセプターの同定と毒素作用の分子機構について解析を進めている。
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