研究課題/領域番号 |
13470072
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菊谷 仁 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)
|
研究分担者 |
吉田 謙二 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80294122)
熊ノ郷 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10294125)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
キーワード | 副刺激分子 / B細胞 / CD40 / CD100 / CD72 / Sema4A / T細胞 |
研究概要 |
1)セマフォリン分子CD100のT細胞活性化における役割:CD100欠損マウスにおいては、抗原特異的T細胞の出現が有意に低下しており、実験的自己免疫性脳脊髄の発症も有意に低下していた。可溶性CD100は、抗CD40抗体による骨髄由来樹状細胞のIL-2産生誘導や補助刺激分子、クラスII分子発現誘導を著明に増強した。一方、CD100欠損樹状細胞の抗CD40抗体や、LPSに対する反応性波有意に低下していた。以上の結果から、CD100とその受容体CD72を介したT細胞と抗原提示細胞の相互作用がT細胞の活性化に重要であることが明らかになった。 2)樹状細胞上に発現するSema4Aの機能:樹状細胞からSema4Aを単離し、そのリコンビナント可溶性分子やモノクローナル抗体を作成した。Sema4Aは樹状細胞やB細胞に恒常的に発現するが、休止期のT細胞には発現していないことがわかった。リコンビナント可溶性Sema4Aは試験管内におけるT細胞の増殖や、エフェクター細胞への分化を有意に亢進した。また、抗Sema4A抗体はMOG誘導性の実験的自己免疫性脳脊髄炎の発症をも抑えた。すなわちSema4Aは、T細胞の活性化分化に必須の分子であることが明らかになった。 3)T細胞上に発現するSema4A受容体の同定:T細胞株から、Timファミリーに属するTim2をSema4A結合タンパクとして単離した。可溶性Sema4AはTim2発現細胞には結合したが、Timファイミリーの他のメンバーを発現する細胞には結合しなかった。さらに、Tim2発現細胞を可溶性Sema4Aで刺激すると数分以内にTim2の細胞内領域のチロシンリン酸化が誘導された。これらの結果から、Tim2はSema4Aの活性化シグナルをT細胞に伝達していると考えられる。
|