研究課題/領域番号 |
13470088
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
市原 学 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90252238)
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研究分担者 |
前多 敬一郎 名古屋大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30181580)
柴田 英治 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (90206128)
上島 通浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80281070)
束村 博子 名古屋大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00212051)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 1-ブロモプロパン / フロン代替溶剤 / 神経毒性 / 生殖毒性 / バイオメーカー / 蛋白付加物 / 神経特異蛋白質 / Mercapturate |
研究概要 |
(1)1-ブロモプロパンに曝露したラットから尿を採取した。尿100oμLに飽和食塩水400μL加え、酢酸エチルを500μLにて3回抽出した。無水硫酸ナトリウムを加えて脱水し、遠心濃縮器にて濃縮乾固し、40μLの酢酸エチルに溶解の後、20μLのMTBSTFAを加え、TBDMS誘導体化し、N-Acetyl-S-propylcysteineを同定した。代謝物N-Acetyl-S-propylcysteineは曝露量依存的であり、内部曝露指標として有効であることがわかった。 (2)1-ブロモプロパンに2週間曝露したラットから血液を採取し、Actone-oxalic acid混液を用いてグロビン蛋白を抽出した。グロビンは無酸素下で酸加水分解を行い、LC-MS/MSにてS-propylcysteineを同定した。 (3)1-ブロモプロパンに曝露したラットから麻酔下で、大脳、小脳、脳幹、脊髄を取り出し、ホモジェネートの後、可溶牲蛋白を分離した。サンドイッチタイプのEIA法にて神経特異蛋白γ-Enolaseグリア特異蛋白β-S100を定量した。さらに、グルタチオン(GSH、GSSG)を酵素サイクリング法にて測定した。その結果、γ-Enolaseが大脳で特異的に減少し、1-ブロモプロパンが中枢神経に強い影響を与えることが示唆された。 (4)1-ブロモプロパン曝露ラットから麻酔下で精巣を取り出し、免疫染色にてα-エノラーゼを染めた。その結果、αエノラーゼはセルトリ細胞に特異的に発現し、他の精子形成細胞には見られないことがわかった。さちにEIA法にてα-エノラーゼの定量を行った結果、曝露量依存的にαエノラーゼが増えおり、セルトリ細胞に影響があることが示唆された。
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