研究課題/領域番号 |
13470095
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
中村 好一 自治医科大学, 医学部, 教授 (50217915)
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研究分担者 |
大木 いずみ 自治医科大学, 医学部, 助手 (50296092)
尾島 俊之 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50275674)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 川崎病 / 長期予後 / 疫学 / 標準化死亡比 / 追跡調査 |
研究概要 |
目的:川崎病患者が年齢をマッチさせた一般人と比較して高い死亡率を持つかどうかを明らかにする。方法:1982年7月から1992年12月の間に52の協力病院で新たに診断されたすべての川崎病患者のデータを収集した。患者は2001年12月31日、または死亡まで追跡された。期待死亡数を日本の人口動態統計を使って計算し、観察死亡数と比較した。結果:6,576人の対象者のうち、29人(男20人、女9人)が死亡した。標準化死亡比(SMR:観察死亡数を人口動態統計を用いて計算した期待死亡数で除した数値)は1.15(95%信頼区間:0.77-1.66)であった。急性期は高いSMRが観察されたが、対象者全体では急性期以降の死亡率は高くなかった。心後遺症を持たない群では急性期以降のSMRは0.75であったが、心後遺症を残した群では6人の男が死亡し、SMRは1.95(95%信頼区間:0.71-4.25)であった。先天性の循環器系の奇形の死亡率は高かったが、悪性新生物により死亡率の上昇は観察されなかった。結論:統計学的には有意ではないが、心後遺症を残す男の死亡率は一般人と比較して上昇していた。一方、心後遺症を残す女、及び心後遺症を残さない男女では死亡率の上昇はみられなかった。故に、このデータは小児科医はどこかの時点で川崎病既往者で心後遺症を残さなかった者のフォローアップを中止できるという概念を支持するものである。
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