研究課題/領域番号 |
13470133
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下濱 俊 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60235687)
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研究分担者 |
北村 佳久 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (60195295)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | アルツハイマー病 / β-アミロイド / Bip(GRP78) / heat shock protein(HSP) / high mobility group protein-1(HMG1) / ミクログリア / クリアランス / サイトカイン |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)の病態解明にはニューロン・グリアの分子病態の解明が重要である。小胞体内に存在する分子シャペロンであるBip/GRP78は、ストレス条件下において誘導され、細胞機能の維持に重要な役割を持っている。Bip/GRP78タンパク質投与により、IL-6、TNF-αの産生が認められた。このサイトカイン産生能はBip/GRP78タンパク質の熱処理により消失した。また、同様の投与により、Aβ1-42の取り込み量及びAβ1-42を取り込んだミクログリア細胞数の増加が認められた。これらの結果よりBip/GRP78はミクログリアの活性化及びAβのクリアランスに対して促進的に作用することが示唆された。heat-shock protein (HSP)のミクログリアへの作用について検討した。その結果、細胞外HSP70は、Toll-like receptor4を介したnuclear factor-κB、p38 mitogen-activated protein kinase経路の活性化によりミクログリアからのサイトカインの産生及びAβ1-42の取り込み・分解を促進している可能性が示唆された。その後、確立した脳ミクログリアの純粋培養系ならびにAβファゴサイトーシス(貪食・除去)アッセイ系を利用して、グリア細胞による神経保護作用の解析を進めた。その結果、high mobility group protein-1 (HMG1)がAD脳内で増加しており、老人斑のAβと共存していること、ミクログリアの純粋培養系においてミクログリアによるAβ1-42のファゴサイトーシスを阻害すること、試験管内ではこの物質は単量体AβからAβオリゴマー形成を促進することを見出した。このことは、このHMG1阻害物質がAβオリゴマーの形成を除去し、単量体Aβの分解除去を促進しうることを意味する。ADに対する新たな治療戦略と考えている。
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