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2001 年度 実績報告書

若年性パーキンソン病(AR-JP)の原因遺伝子パーキンの変異解析及び機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13470136
研究機関順天堂大学

研究代表者

服部 信孝  順天堂大学, 医学部, 講師 (80218510)

研究分担者 水野 美邦  順天堂大学, 医学部, 教授 (30049043)
小林 智則  順天堂大学, 医学部, 助手 (50266053)
キーワード若年性パーキンソン病 / parkin / ubiquitin ligase / Pael receotor / ER stress / ubiquitin-proteasome系 / 糖化修飾アルファシヌクレイン / Lewy小体
研究概要

我が国をはじめ世界各国からの若年発症のパーキンソン病患者約700例ついて変異解析を行ったところ劣性遺伝が疑われる家系では51%にParkin遺伝子変異を認めた.また一見すると優性遺伝と思われる家系においてもparkin遺伝子変異が存在することが少数ではあるが認められた.更にanticipation疑われる家系についてもparkin遺伝子変異を認めた.血縁結婚を認めない若年性パーキンソン病においては複合ヘテロ接合体で変異を持つことを確認した.また挿入変異を認める家系も存在し,RT-PCRで。exonが重複していることを確認した.Parkin遺伝子に変異のない症例では最近遺伝子座が報告されたPark6,Park7に連鎖する可能性を考えている.一方,機能解析についてはparkinがubiquitin ligaseであることが我々研発グループにより明らかにされ,若年性パーキンソン病(AR-JP)ではloss-of-function型変異により機能が低下することが予想される.事実多くの変異parkin蛋白はligaseの活性を持ち得ないことが分かった.このことはAR-JPではparkinの基質がpoly-ubiquitinationされずに蓄積することで神経細胞死を惹起させると考えられる.そのためメカニズムの主要な機序に基質蓄積が関与することが想定されている.我々の平成13年度の業績として特筆すべきこととして基質候補であるPael receptorを同定したことにある.更にLewy小体の構成成分であるアルファシヌクレインもその候補として同定した.また組織化学的検討においてシナプス小胞上にparkinが存在していることを明らかにした.またin situ hybridizationにて発達過程でmRNAの発現が増加することを証明し得た.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takanashi M., Hattori N. et al.: "Iron accumulation in the substantia nigra of autosomal recessive juvenile Parkinsonism (ARJP)"Parkinsonism Relat Diord. 7. 311-314 (2001)

  • [文献書誌] Mellick GD., Hattori N. et al.: "The parkin gene S/N167 polymorphism in Australian Parkinson's disease patients and controls"Parkinsonism Relat Diord. 7. 89-91 (2001)

  • [文献書誌] Lu CS., Hattari N. et al.: "Clinical and genetic studies on familial parkinsonism : the first reporf on a parkin gene mutation in a Taiwanese family"Mov Disord. 16. 164-166 (2001)

  • [文献書誌] Kubo S., Hattori N., et al.: "Parkin is associated with cellular vesicles"J Neurochem. 78. 42-54 (2001)

  • [文献書誌] Imai Y., Sada M., Inoue H., Hattori N., Mizuno Y., Takahashi R.: "An unfolded putative fransmembrane polypeptide, which can lead to endoplasmic reticulum stress, is a substrate of parkin"Cell. 105. 891-902 (2001)

  • [文献書誌] Shimura H., Hattori N. et al.: "Ubiquitination of a novel form of a-synuclein by parkin from human brain : implications for Parkinson disease"Science. 293. 263-269 (2001)

  • [文献書誌] 服部信孝, 水野美邦: "神経・筋疾患 神経・筋疾患の最新医療"先端医療技術研究所(杉田秀夫・福内靖男・柴崎 浩監修,糸山泰人・小林祥泰・祖父江元). 420 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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