研究課題/領域番号 |
13470160
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小泉 晶一 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50019973)
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研究分担者 |
太田 和秀 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (20283129)
笠原 善仁 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30204366)
谷内江 昭宏 金沢大学, 医学部・保健学科, 教授 (40210281)
犀川 太 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (60283107)
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キーワード | ヘムオキシゲナーゼ / HO-1 / 血管炎 / 肺高血圧症 / ストレス防御 / 遺伝病 |
研究概要 |
1)HO-1はCO産生を介して肺高血圧症の病態に関与している可能性がある。本年度は種々の肺高血圧症例における肺組織内のHO-1発現の特徴を免疫組織染色を用いて検討した。HO-1欠損症ではHO-1産生は全く観察されなかったが、正常肺では、肺胞マクロファージや気道上皮にHO-1産生が認められた。血管炎に伴う肺高血圧症では、気道上皮、肺胞マクロファージのHO-1発現は増強し、さらに、気道周囲や肺動脈壁に浸潤するマクロファージに強いHO-1産生が観察された。一方、原発性肺高血圧症ではHO-1産生の増強は認められなかった。以上より、正常肺におけるHO-1産生は肺組織における日常的ストレスを反映しており、HO-1がストレス防御と肺組織の機能恒常性維持に重要であることが示唆された。肺高血圧症においては、その成因によりHO-1の病態への関与が異なる可能性が示された。 2)ヒト血管内皮細胞株ECV304にHO-1遺伝子を導入し、恒常的HO-1蛋白発現株を樹立した。この細胞株を使用して酸化ストレス誘導性細胞障害における、HO-1のストレス防御的意義を検討した。恒常的HO-1蛋白発現株のうち、低(8160)16中等度HO-1蛋白発現株では過酸化水素誘導性細胞障害の抑制が認められたが、高度HO-1蛋白発現株では、逆に細胞障害の増強がみられた。このことは、将来の遺伝子治療において、HO-1遺伝子発現を恒常的ではなく、生理的なストレス誘導性とする必要があることを示唆している。
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