研究分担者 |
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
筒井 ヒロ子 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40236914)
保富 康宏 三重大学, 医学部, 助教授 (90281724)
山西 清文 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10182586)
磯田 憲一 三重大学, 医学部, 助手 (50262994)
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研究概要 |
我々がすでに作成したCaspase-1を皮膚に過剰に発現するマウスを解析し、マスト細胞の増加とヒスタミン血症を起こすアトピー性皮膚炎(AD)モデルマウスであることを見いだした。このマウスがIL-18を大量に産生するところからIL-18遺伝子導入マウスを作成し,IL-18が皮膚炎とともにIL-4,IL-5,IL-10等を誘導することを明らかにした.さらに,これらの症状がIgE欠損マウスとの交配では消失せず,IL-18欠損マウスとの交配で消失するところから,皮膚炎がIgE非依存性でIL-18依存性であることと皮膚のIL-1が皮膚炎発症の促進因子であることを証明した.また,これたの動物が,従来ADモデルをされていきたマウスと異なり,飼育環境や条件などに左右されず,環境抗原非存在下に症状を発現することを明らかにし,IgEを介した獲得免疫型アトピー性皮膚炎の外に自然免疫型アトピー性皮膚炎が存在することを,新規の概念として提唱した.さらに,病変皮膚の移植実験からIL-18を分泌する皮膚病変が全身的なTh2病態を形成することを明らかにした。さらに、このマウスを結核菌死菌ワクチンにより治療し,皮膚症状が抑制でき、全身的な免疫状態が,Th2からTh1へとシフトするこを明らかにした.現在,その結果をとりまとめて投稿中である.さらに、同マウスのstat6を遺伝子を除くことにより全身をTh1型とし、膿疱性乾癬ときわめて類似の皮疹を持つマウスを作成でき、乾癬とADのサイトカインによる病因についての新知見を明らかにした。
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