研究課題/領域番号 |
13470177
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岩田 錬 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60143038)
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研究分担者 |
谷内 一彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50192787)
山崎 浩道 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00166654)
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キーワード | PET / 自動合成 / ミニチュア合成装置 / 比放射能 / 放射性薬剤 / 標識合成 |
研究概要 |
今年度の研究計画で取り上げた3つの課題のうち、[^<11>C]メチルトリフレートによる[^<11>C]メチル化反応と[^<18>F]フッ素イオンによる標識反応スケールの縮小化の2つに関して実りある成果が得られ、加えて次年度で予定していたミニチュア合成装置の第1号機の試作に成功した。 1.[^<11>C]メチルトリフレートによる[^<11>C]メチル化反応:[^<11>C]メチルトリフレートを用いることで標識反応のための加熱と時間が不要となり迅速に[^<11>C]メチル化が可能になった。この反応を小さなフッ素樹脂のループ状にしたチューで行い固相抽出法によりオンライン的にHPLC精製カラムに導入することで、全合成過程を完全に迅速かつ効率的に自動化することに成功した。これらの成果に関しては、専門学術誌に発表した。 2.[^<18>F]フッ素イオンによる標識反応スケールの縮小化:モデル標識反応として新しい^<18>F-標識前駆体である[^<18>F]フルオロメチルトリフレートの合成を取り上げ、その迅速でかつ簡便な方法を開発した。この有用性を実証する目的で、オンカラム法による[^<18>F]フルオロコリンの合成に成功した。次年度以降は、この新しい18F-標識試薬を用いて種々のレセプターリガンドを標識合成するとともにその比放射能を評価し、安定性をけ検討する。 3.ミニチュア合成装置の試作:超小型のマニホールド電磁弁を採用することで電磁弁間の配管と配管とのジョイントをなくすことが可能になり、掌に乗る超小型のオンカラム[^<11>C]メチル化標識合成装置を開発することができた。次年度にはこの実証試験を行うとともに、次年度以降はこの手法に基づいて種々のミニチュア化した合成装置を設計試作する予定である。 なおマイクロスケールでの分離性製法の検討は比放射能の改善を待って次年度以降に行うこととした。
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