2001 年度実績報告書

IMRT照射技術を用いた三次元放射線照射システムの開発とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号	13470183
研究機関	京都大学
研究代表者	永田靖京都大学, 医学研究科, 助教授 (10228033)
研究分担者	溝脇尚志京都大学, 医学研究科, 助手 (90314210) 光森通英京都大学, 医学研究科, 講師 (10263089) 平岡真寛京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218) 根来慶春京都大学, 医学研究科, 助手 (20335277)
キーワード	強度変調放射線治療 / IMRT / 三次元放射線照射 / 前立腺癌 / ボディフレーム / 胸郭運動感知センサー / QAシステム / ファントム
研究概要	強度変調放射線治療、以下IMRT(Intensity-modulated radiotherapy)技術を用いた三次元放射線照射システムを確立し、前立腺癌を中心としたその臨床応用を目的として、以下の研究を行った。平成13年度は、呼吸運動感知機能を付設した体幹部固定装置の開発を開始した。IMRT照射技術においては、病変に限局した照射が可能となった。そのために病変と周辺リスク臓器との間の線量勾配が急峻であり、患者の呼吸運動に対応した照射が必要である。我々は従来より体幹部定位放射線照射用ボディフレームを用いて定位放射線照射を行ってきた。本年度はフレームに付設することによって、周期的な呼吸運動を感知することが可能な胸郭運動感知センサーを試作した。また、IMRTを高精度に行うためには、そのQAシステムの確立が必須である。特に逆問題法によって計算された治療計画結果が、実際の照射によって再現されているかどうかを検証するためのQAファントムの作成は不可欠である。本年度は、IMRT頭頚部用のQAファントムを試作した。このファントムを用いることによって、実際作成された線量分布曲線と実測されたフィルム法による線量分布図とを比較検証することによって、治療計画を照合することが可能になる。現在までに約10例の前立腺癌に対するIMRTの臨床応用において、処方線量を74Gyまで増加することに伴う臨床上の安全性について検証した。特にこの場合において、前立腺に近接する膀胱や直腸に対する照射線量を軽減する必要があり、本年度は前立腺の移動を抑制する目的に、特殊な固定具の工夫や直腸バルーンの使用を開始し、異なった治療日間の前立腺の移動距離を測定した。

研究成果

(6件)

すべてその他

すべて文献書誌 (6件)

[文献書誌] Mizowaki T., Nagata Y., et al.: "The use of a permanent magnetic resonance imaging system for radiotherapy treatment planning of bone metastases"Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys.. 49. 605-611 (2001)
[文献書誌] Negoro Y, Nagata Y, et al.: "The effectiveness of an immobilization device in conformal radiotherapy for lung tumor: reduction of respiratory tumor movement and evaluation of daily set-up accuracy"Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys.. 50. 889-898 (2001)
[文献書誌] Nagata Y, Negoro Y, et al.: "Clinical outcomes of 3-D conformal hypofractionated single high dose radiotherapy for one or two lung tumors using a stereotactic body frame"Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys.. 52. 1041-1046 (2002)
[文献書誌] 永田靖, 根来慶春, 他: "体幹部腫瘍に対する定位放射線照射"医学物理学会誌. 21. 28-33 (2001)
[文献書誌] 古賀祐子, 永田靖, 他: "体幹部用固定具を用いた定位放射線治療-有効照射角および線量補正に関する研究-"日本放射線技術学会誌. 57. 1395-1405 (2001)
[文献書誌] 高山賢二, 永田靖, 他: "直腸バルーン挿入による前立腺固定精度の臨床的検討"臨床放射線. 46. 1491-1498 (2001)

2001 年度 実績報告書

IMRT照射技術を用いた三次元放射線照射システムの開発とその臨床応用

研究代表者

永田 靖 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10228033)

研究成果

[文献書誌] Mizowaki T., Nagata Y., et al.: "The use of a permanent magnetic resonance imaging system for radiotherapy treatment planning of bone metastases"Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys.. 49. 605-611 (2001)

[文献書誌] Negoro Y, Nagata Y, et al.: "The effectiveness of an immobilization device in conformal radiotherapy for lung tumor: reduction of respiratory tumor movement and evaluation of daily set-up accuracy"Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys.. 50. 889-898 (2001)

[文献書誌] Nagata Y, Negoro Y, et al.: "Clinical outcomes of 3-D conformal hypofractionated single high dose radiotherapy for one or two lung tumors using a stereotactic body frame"Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys.. 52. 1041-1046 (2002)

[文献書誌] 永田 靖, 根来慶春, 他: "体幹部腫瘍に対する定位放射線照射"医学物理学会誌. 21. 28-33 (2001)

[文献書誌] 古賀祐子, 永田 靖, 他: "体幹部用固定具を用いた定位放射線治療-有効照射角および線量補正に関する研究-"日本放射線技術学会誌. 57. 1395-1405 (2001)

[文献書誌] 高山賢二, 永田 靖, 他: "直腸バルーン挿入による前立腺固定精度の臨床的検討"臨床放射線. 46. 1491-1498 (2001)

2001 年度実績報告書

永田靖京都大学, 医学研究科, 助教授 (10228033)

[文献書誌] 永田靖, 根来慶春, 他: "体幹部腫瘍に対する定位放射線照射"医学物理学会誌. 21. 28-33 (2001)

[文献書誌] 古賀祐子, 永田靖, 他: "体幹部用固定具を用いた定位放射線治療-有効照射角および線量補正に関する研究-"日本放射線技術学会誌. 57. 1395-1405 (2001)

[文献書誌] 高山賢二, 永田靖, 他: "直腸バルーン挿入による前立腺固定精度の臨床的検討"臨床放射線. 46. 1491-1498 (2001)