研究課題/領域番号 |
13470187
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
續 輝久 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40155429)
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研究分担者 |
藏 忍 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90037391)
中村 和正 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20284507)
佐々木 茂貴 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (10170672)
森田 隆 大阪市立大学, 医学部, 教授 (70150349)
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キーワード | DNA損傷 / DNA修復系 / 細胞死 / 合成オリゴマー / DNA組み換え / アンチジーン / 放射線感受性 / 遺伝子導入 |
研究概要 |
(1)これまで、シチジンに特異的な反応性を示すアルキル化剤2-amino-6-vinylpurineを基にしたオリゴマーの合成を開発し、スルフォキサイドを組み込んだオリゴマーが効率良く、また選択性を損なうことなくシチジンとクロスリンクを形成することを見出している。生理的条件下で高い反応性を有するオリゴマーの開発を検討した結果、2-aminopurineの6位にビススルフォキシエチル基を導入した化合物が、高い安定性を持ちながらも、高い反応性を示すことを見出した。このオリゴマーはシチジンとの高い選択性も維持しながら、中性条件下で高い反応性を持つことから、今後標的分子のRad51遺伝子の発現阻害への展開が期待できる。 (2)S-oligoのアンチセンス、morpholinooligoのアンチセンスや新規オリゴマーの培養細胞系(マウスのテラトカルシノーマ細胞F9、NIH3T3、m5S細胞など)での効率的導入法を検討し、X線照射の条件について、効果的な線量/照射方法につき検討を進めている。 (3)X線のような低LET放射線の生物学的影響としては、間接作用すなわちラジカル等によるDNA損傷が大きな割合を占める。従って、酸化ストレスに応答して細胞死を回避する経路に関与する遺伝子についても、Rad57遺伝子と同じく放射線照射と組み合わせた遺伝子介入法の適用となると考えられ、そのような遺伝子候補についても、同様な検討を行う準備を進めている。
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