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2001 年度 実績報告書

残留飛程測定による重粒子線CTの3次元構成

研究課題

研究課題/領域番号 13470188
研究機関茨城県立医療大学

研究代表者

西村 克之  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10129158)

研究分担者 佐藤 斉  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (90285057)
阿部 慎司  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (00274978)
稲田 哲雄  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (50114038)
藤崎 達也  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (00285058)
キーワード重イオンCT / フィルタ逆投影法 / 逐次近似法 / ビデオ信号 / レンジシフタ / CCDカメラ
研究概要

【目的】重イオンCTのデータ収集の高速化及び高画質化を目的として、高速撮像システムの構築及び雑音処理法と逐次近似法に基づく再構成アルゴリズムを開発とその有用性の検討を行った。
【方法及び結果】(1)高速撮像システムの構築の構築:高速画像取り込み基板をコンピュータ上に組み込み、測定期間中に重粒子線パルスが出ている時間と出ていない期間が交互に生じるがこれに同期して粒子線が出ている期間だけ収集する装置を開発した。さらに、手動による損失時間を減少させるためにレンジシフタの回転とファントム回転機構の完全自動同期化を行った。その結果、収集の時間短縮と共に信号値のばらつきも少なくなり、画質が向上することが分かった。(2)雑音処理方法を開発:ビデオ信号は特有の雑音を有し、残留飛程の決定に影響を及ぼす。またレンジシフタのカバーする範囲を超える残留飛程の変化がある場合にも誤差が生じる。ビデオ信号上の雑音に影響を受けずに残留飛程を決定する雑音処理方法を開発した。その結果アーチファクトが著しく軽減された。(3)逐次近似法に基づいたアルゴリズムの開発:逐次近似法は測定系が不完全な場合にも比較的良好な画像を得ることができるなど解析的方法に比べて優れた点を有する。そこで重粒子線CTの再構成アルゴリズムとして、逐次近似法による再構成法を既存の重粒子線CTデータに適用し、再構成画像の空間分解能、及び密度分解能の向上、及び画像の更なる良質化について考察を行った。逐次近似法の再構成画像はフィルタ逆投影法のものに比べアーチファクトによるノイズが低減することを確認できた。しかし、一方で、空間分解能については、フィルタ逆投影法による従来の方法と比較して若干の低下が見られるが、逐次近似法では、反復計算で得られた画像からサイノグラムを計算により求める際に、画像の各画素の位置に起因するノイズの影響を補正することが可能であり、画質の向上が期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Abe, K.Nishimura, H Saitoh et al.: "Application of Imaging Plate to Measurement of Resolution for Heavy Ion Imaging"Jpn J.Med.Phys.. 21(52). 30-33 (2001)

  • [文献書誌] 富田哲也, 西村克之, 阿部慎司 他: "飛程分布測定による重粒子線CTのサイノグラムの作成"Jpn.J.Med.Phys.. 21(53). 180-183 (2001)

  • [文献書誌] 村石活, 西村克之, 小田千鶴 他: "逐次近似法による重粒子線CTの画像再構成"Jpn.J.Med.Phys.. 21(53). 176-179 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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