研究課題/領域番号 |
13470189
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
草間 朋子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (50134523)
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研究分担者 |
赤羽 恵一 放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター医学物理部, 主任研究員 (80202521)
伴 信彦 大分県立看護科学大学, 看護学部, 講師 (70251220)
甲斐 倫明 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (10185697)
具 然和 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教授 (40298667)
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キーワード | 放射線診断 / IVR / 医療従事者 / 被ばく / 職業被ばく / CT透視 / 防護エプロン |
研究概要 |
1.CT透視下のIVRにおける術者の手部被ばくに関する検討 前年度の測定データに基づき、CT透視下のIVRにおける術者の手部被ばくのパターンについて解析した。その結果、手技のタイプ、使用する道具、利き腕等の要因によって、手の中でも最も高い被ばくを受ける部位は変化することが明らかとなった。これらの要因はいずれも、術者の手と利用線錐との距離に影響しており、被ばく低減のためには、できるだけ手をCTビームに近付けないようにすることが重要である。具体的な被ばく低減策を以下のようにまとめた。 (1)ニードルホルダーや延長チューブ等を使用する。 (2)穿刺針を手で直接保持している間はビームを出さないことを徹底する。 (3)腕時計型線量計のようなリアルタイムモニタで施術中の線量を逐次チェックすることにより、施術方法の改善に役立てる。 2.無鉛軽量エプロンの防護効果に関する検討 IVRに際して医療従事者は防護エプロンを着用するが、鉛エプロンは重く、長時間の着用により肩や腰に負担がかかる。このような問題を解決するために、鉛を含まない軽量エプロンが開発されたが、その防護効果についての評価はあまり行われておらず、鉛に代わる材質として信頼性に欠ける点がある。そこで、無鉛軽量エプロンの性能を実験的・理論的に検討した。鉛エプロン(0.25mm)と0.25mmPb当量の軽量エプロンを使用し、直接線と散乱線のそれぞれについて、防護エプロンの有無による線量比を求めた。測定には、ガラス線量計およびX線スペクトル検出器を使用した。実測による評価に加えて、入射エネルギースペクトルから線吸収係数、エネルギー吸収係数を算出し、理論値による比較も行った。その結果、70〜100kVの管電圧に対して、無鉛軽量エプロンは鉛エプロンと同等かそれ以上の防護効果を有することが明らかとなった。
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