研究課題/領域番号 |
13470192
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
三森 文行 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 総合研究官 (90125229)
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研究分担者 |
渡邉 英宏 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (60370269)
梅津 豊司 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (00223610)
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キーワード | 超高磁場MRI / 多核種計測 / イメージング / スペクトロスコピー / 3核同調信号検出器 |
研究概要 |
同一の局在化領域からの^1H,^<31>Pの2核種同時測定法を3核種同時測定に拡張するために、新たな多核種同調検出器の作製、および測定用ソフトウェアの開発を行った。多核種信号検出器は口径8cmの^<31>P用デュアルループ表面コイル検出器に口径12cmの^<13>C用表面コイルを付加したものである。この^<31>P/^<13>C検出器を頭部用TEM型^1H信号検出器と組み合わせて3核種送受信を可能とした。^<13>Cの測定法は、^1H局在化スペクトルを^<13>Cにより編集するという間接検出法を用いることとした。このため、^1H STEAM測定のTM期間中に^<13>Cの180度パルスを打ち、^<13>Cに直接結合した^1H共鳴線を選択的に反転させる方法を測定法に組み込んだ。^<13>Cの180度パルスにパルス長25msecのhyperbolic secant型の断熱パルスを用いることにより、6kHzの広い帯域を反転できた。また、sp_3型のCH結合(スピン結合定数〜130Hz)を想定し、この結合プロトンをもっとも効率よく検出できるエコー時間として7.7msecと設定した。これにより、事実上すべてのsp_3型結合炭素を検出できる。測定シークエンスは^1H→^<31>p→^1H(^<13>C edited)→^<31>Pで1測定サイクルとした。また、^<13>Cのデカップリングを行うため^1Hのデータ取得期間中に断熱パルスを用いるMLEV4パルスを付加した。デカップリングの帯域は3kHzであった。この測定法を用い、^<13>C標識酢酸を含む模擬試料、天然存在比模擬試料いずれにおいても、^1H、^<13>C、^<31>Pの3核種スペクトルの同時測定が可能となったので、この方法をTRIple Nuclei Interleave in Triple channel spectroscop Y (TRINITY)法と命名した。同法を用いてヒト脳においても^1H、^<31>Pの同時測定を実現した。
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