研究課題/領域番号 |
13470210
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
清水 不二雄 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40012728)
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研究分担者 |
矢尾板 永信 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (00157950)
河内 裕 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60242400)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 蛋白尿 / 糸球体上皮細胞 / スリット膜 / ネフリン / ネフローゼ症候群 |
研究概要 |
報告者らは科学研究費の補助を受けながら、フィンランド型先天性ネフローゼ症候群の責任遺伝子産物であるネフリンのラットhomologueのクローニングに成功し、報告者らが作成した蛋白尿惹起抗ラット腎糸球体上皮細胞足突起間スリット膜単クローン抗体(mAb)5-1-6はネフリンの細胞外部位を認識していると結論づけた。MAb5-1-6静注により惹起される5-1-6腎症やネフローゼ症候群のラットモデルとして多用されるPAN腎症においても、蛋白尿惹起に先立って、ネフリンの発現が早期に低下していることから、ネフリンの発現低下が蛋白尿の原因であり、ネフリンの異常は後天的な腎疾患にも関与することを示唆した。また報告者らは急速進行性ネフローゼ症侯群を呈する巣状糸球体硬化症の責任遺伝子産物として新しく報告されたポドシンのラットhomologueのクローニングにも成功した。5-1-6腎症、PAN腎症においてはネフリン同様、蛋白尿に関連して蛍光抗体法陽性所見がほぼ線状から顆粒状となる局在変化が観察された。5-1-6腎症ではネフリンと一致した局在変化を示したが、PAN腎症では両者の局在は必ずしも一致しなかった。また5-1-6腎症ではポドシンのmRNAレベルでの発現低下が認められた。 以上、ポドシンはネフリン同様、正常糸球体透過性の保持に重要な役割を演じており、蛋白尿制御の為の治療戦略対象とされるべき主要分子の一つであることが明らかにされた。
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