研究課題/領域番号 |
13470211
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今井 圓裕 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00223305)
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研究分担者 |
竹中 優 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20222101)
猪阪 善隆 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
伊藤 孝仁 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
守山 敏樹 大阪大学, 健康体育部, 講師 (30283815)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 再生 / 幹細胞 / GFP / 腎不全 / 尿細管 / SP細胞 / レチノイン酸 / ネフローゼ |
研究概要 |
GFP(Green Fluorescent Protein)を全身組織に構成的に発現するトランスジェニックラットを用い、骨髄由来細胞のみがGFPを発現するキメララットを作成した。キメララットを用いて、急性糸球体腎炎後のメサンギウム再生には骨髄由来幹細胞が関与することを明らかにした。in vitroにおいても骨髄細胞がメサンギウム細胞に分化しうることを確認した。In vivoならびにin vitroの両方において、PDGF-Bが骨髄由来メサンギウム細胞の分化に関与することを明らかにした。骨髄細胞分画からメサンギウム細胞の前駆体となりうる細胞を、不織布型細胞分離フィルターを用いて簡便に精製する方法を確立した。成熟ラット腎臓からSP細胞を精製し、その性質を解析した。その結果、腎実質にSP細胞は存在するものの、それらは骨髄由来メサンギウム細胞や尿細管上皮細胞の前駆体・幹細胞の本態ではないという結論に至った。ネフロン発生に関わる遺伝子を明らかにする目的で、新生ラット腎臓と成熟ラット腎臓のRNAを用いたSuppression Subtractive Hybridization法による差異発現遺伝子の解析を行い、また、ネフロン新生部分から特異的かつ高品位にRNAを抽出する方法を確立した。得られた遺伝子の中からレチノイン酸産生酵素であるretinaldehyde dehydrogenase type 2 (RALDH2)に着目して解析を行い、retinaldehyde dehydrogenase type 2 (RALDH2)を介したレチノイン酸濃度の調節が、糸球体上皮細胞の分化と成熟後のintegrity維持に重要であることを明らかにした。特に、糸球体上皮細胞に特異的な膜蛋白質ネフリンの転写がレチノイン酸によって制御されていることを明らかにした。
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