研究課題/領域番号 |
13470227
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
板倉 光夫 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
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研究分担者 |
山岡 孝 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 助教授 (40263826)
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キーワード | dbマウス / 多遺伝子性疾患 / 2型糖尿病 / QTL解析 / 疾患感受性遺伝子 / 糖尿病の修飾遺伝子 / 疾患病モデル動物 / F2インタークロスマウス |
研究概要 |
糖尿病の疾患感受性遺伝子を同定するための方法として、疾患モデル動物を用いた解析が有効である。遺伝的背景および環境要因を一定にした条件下で、血糖値、体重、血清インスリン値などの定量的形質を決める座位(QTL)解析は、糖尿病発症を修飾する遺伝子座位、さらに遺伝子本体を同定することができ、糖尿病発症に係わる新規遺伝子を見い出すことが可能である。本研究では、C57BL/Ksjの遺伝的背景を持ち、レプチン受容体を欠損するdbマウスをC3H/HeJに交配した雑種第二世代(F2インタークロス)を用いたQTL解析により、新たな糖尿病の疾患感受性遺伝子を同定することを目的とする。 1、F2インタークロスマウスの作成および表現型の収録 dbマウスとの交配で遺伝的多型を示すC3Hとの交配で誕生したF2インタークロスマウスの内、dbホモ(233匹)、ヘテロ(388匹)、ワイルド(184匹)の各群マウスが得られた。これらのマウスの体重、糖負荷試験時の血糖値、血清インスリン値を含む20種類以上の糖尿病の病態に関する表現型を収録した。さらに、全ゲノムにわたり選択した214種類のマイクロサテライトマーカーによる遺伝子型のデーターを収録した。3群を合わせた解析で、検出されることが予想されるdb(レプチン受容体の欠損)の座位が予想通り第4番染色体で検出され、MapMaker/QTLソフトを用いた統計解析方法の信憑性が確認できた。 2、QTL解析の中間結果 上記の表現型に関して、統計学的に有為なレベルで、糖尿病の病態を変える、すなわち、糖尿病の疾患感受性を変える多数の座位が抽出され、変異レプチン受容体の遺伝子発現下で、糖尿病の発症を修飾する複数の疾患感受性遺伝子座位が存在することが示唆された。
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