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2001 年度 実績報告書

可逆性不死化肝臓細胞を用いた高性能バイオ人工肝臓の作成

研究課題

研究課題/領域番号 13470236
研究機関岡山大学

研究代表者

田中 紀章  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10127566)

研究分担者 宮崎 正博  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90116509)
横井 毅  金沢大学, 薬学部, 教授 (70135226)
小出 典男  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20142333)
中路 修平  株式会社クラレ, メディカル商品開発部, 開発主管
貞森 裕  岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワードバイオ人工肝臓 / 不死化肝細胞 / p21 / テロメレース / ブタ肝不全
研究概要

1)ヒト健常肝細胞は、現在の細胞培養技術を駈使してもその長期培養は不可能で、培養条件下では急速にその分化機能が減衰する。ハイブリッド型人工肝臓の材料としてシミアヒウイルス40T抗原にてヒト不死化肝細胞株NKNT-3を樹立した。不死化することで取り扱いが容易になる一方で、分化機能が一部低下するといった問題も生じた。そこで、我々は細胞周期に重要なCdk(cyclin dependent kinase)inhibitorであるp21による分化誘導に着目した。NKNT-3細胞にアデノウイルスベクターAd5CMVp21を用い、p21を強制発現させることで肝特異的機能遺伝子の発現が増強することを見いだした(第51回アメリカ肝臓病会議で発表。ダラス(米国)平成13年10月)。一方で、アデノウイルス感染による細胞傷害性も無視できない問題であることが判明した。
2)Human immunodeficiency virus(HIV)のTAT蛋白にp21蛋白をフュージョンさせたTAT/p21を使用することで、NKNT-3細胞に効果的にp21タンパク質を発現させることが可能で分化を誘導できる可能性を見いだした(第7回アジア移植会議で発表。ニューデリー市(インド)。平成14年3月)。今後、分化機能の誘導が解毒系・蛋白合成系で認められるか検討中である。
3)SV40Tagのかわりにヒトテロメレース遺伝子(hTERT)に着目した。hTERTを用いてヒト肝臓細胞の不死化株が樹立可能であることを見いだした(第7回アジア移植会議で発表。ニューデリー市(インド)。平成14年3月)。
4)バイオ人工肝臓の機能と安全性を検証するために、D-ガラクトサミンによる薬剤性ブタ肝不全モデルの作成、ブダ手術時の疹痛管理と麻酔手技を取得した(平成13年度・実験動物関係教職員高度技術研究テキスト、岡山大学医学部附属動物実験施設・文部科学省編、137-155、2001)。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kobayashi N, et al.: "Construction of a differentiated human hepatocyte cell line expressing the herpes simplex virus-thymidine kinase gene"Journal of American Society for Artificial International Organs. 47. 476-480 (2001)

  • [文献書誌] Kobayashi N, et al.: "A reversibly immortalized human hepatocyte cell line as a source of hepatocyte-based biological support"Addiction Biology. 6. 293-300 (2001)

  • [文献書誌] 小林直哉 他: "可逆性不死化ヒト肝細胞の移植による急性肝不全の予防"BIO Clinica. 16. 83-87 (2001)

  • [文献書誌] 小林直哉 他: "肝臓と再生医療"今日の移植. 14. 597-602 (2001)

  • [文献書誌] 小林直哉 他: "Cre/loxPを用いたヒト肝細胞の増殖法"外科. 63. 550-556 (2001)

  • [文献書誌] 都津川敏範 他: "レンチウイルスベクターによるヒト血管内細胞への効率的な遺伝子導入"Organ Biology. 8. 277-285 (2001)

  • [文献書誌] 小林直哉 他: "再生医工学"化学同人. 254 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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