研究課題
基盤研究(B)
本研究の第一の目的は、潜在的に存在する癌細胞を定量し、その腫瘍細胞の患者個体内での生物学的な動態を明らかにすることにある。細胞動態が明らかとなれば、第二の目的として、腫瘍細胞動態を背景に治療ストラテジーを組み立て、臨床応用することを最終的な目標としていた。I.癌患者組織中の微量癌細胞の定量P-E Biosystem社Sequence Detector 7700を用いたリアルタイムPCR法を用いてCytokeratin18(以下CK18),CK19,CK20,CEAmRNA発現量を、約20種類の細胞株とヒト骨髄と末梢血を対象に検討した。細胞株における検討により、さまざまな技術的問題が浮き彫りになったが、ヒト骨髄、末梢血の検討では、CK18,CK19,CK20mRNA発現量は健常者と比較し非切除胃癌症例で高発現する症例が存在し、これらのマーカー、特にCK19は有用であると考えられた。RT-PCR法を用いた微量癌細胞の検出は将来性のある手法であるが、実際の臨床応用の際には複数の標的遺伝子を併用し、発現量の推移も観察することが重要と考えられた。II.癌患者組織中の微量癌細胞の定量の臨床応用上記Iにて確立されたP-E Biosystem社Sequence Detector 7700を用いたリアルタイムPCR法を用いて癌患者中の末梢血の癌細胞を定量した。進行胃癌では、早期胃癌に比較して、末梢血内の癌細胞数が明らかに多く、また手術により癌細胞数が低下することが観察された。進行胃癌に化学療法を行なう場合、その前後で細胞数を定量すると、治療の進行に伴い癌細胞数の減少が観察され、末梢血の癌細胞特異的遺伝子をターゲットとするリアルタイムRT-PCRが、化学療法の治療モニターとなる可能性が示唆された。
すべて 2005 2004 2003 2002 その他
すべて 雑誌論文 (26件) 図書 (4件)
Int J Cancer. 113
ページ: 22-28
Nucleic Acids Res. 33
ページ: 1628-1636
Int J Cancer 113
Oncology. 67
ページ: 151-158
Oncology 67
Breast J. 9
ページ: 440-442
Hepatology. 37
ページ: 1122-1129
Gastroenterology. 125
ページ: 1563-1564
Hepatology 37
Gastroenterology 125
Cancer Lett. 188
ページ: 191-198
Gastroenterology. 123
ページ: 392-393
J Exp Clin Cancer Res. 21
ページ: 125-129
Surgery. 131
ページ: S63-S70
Gastroenterology 123
Surgery 131(1 Suppl) (Review)
Cancer Lett. in press
J of Gastroentel Hepatol. in press
Int J Cancer. in press
Cancer Lett. (in press)
J of Gastroentel Hepatol. (in press)
Int J Cancer (in press)
