研究分担者 |
軍司 祥雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (60241957)
松原 久裕 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (20282486)
島田 英昭 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (20292691)
岡住 慎一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (10272311)
鍋谷 圭宏 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (40322028)
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研究概要 |
本研究の目的は、進行食道癌非切除例に対する遺伝子治療の治療効果を基礎的ならびに臨床的に検討することである。平成14年度の基礎研究の成果は、次の通りである。(1)アデノウイルスベクターによるp16,p33,p53治療効果をヒト食道癌細胞株で確認した。(2)p33,p53遺伝子治療の併用効果を確認した。(3)p53遺伝子治療と放射線治療あるいは重粒子線治療との併用効果を確認した。(4)センダイウイルスベクターを用いてIL-2,p53,TK遺伝子治療の治療効果を検討した。また、臨床研究の成果は次の通りである。(1)平成15年3月現在で、合計9例の進行食道癌非切除症例に対してp53遺伝子治療を実施した。(2)合計42回の治療を実施し、grade 1ないし2の副作用を認めるのみで、重篤な副作用を認めていない。(3)9例中5例で腫瘍の増殖抑制を認め、1例では腫瘍縮小と通過障害の軽減を認めた。(4)p53遺伝子の発現レベルの上昇をRNAレベルで確認した。(5)アデノウイルス抗体の上昇を認めた。(6)p53抗体の上昇は認めなかった。 平成15年度中に合計10例の治療を終了し、治療効果ならびに安全性を評価する予定である。さらに、次の臨床研究として放射線治療との併用を計画している。
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