研究課題/領域番号 |
13470268
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山本 文雄 秋田大学, 医学部, 教授 (00127474)
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研究分担者 |
柳 克祥 秋田大学, 医学部, 助手 (50323142)
加賀谷 聡 秋田大学, 医学部, 助手 (60323143)
石橋 和幸 秋田大学, 医学部, 助手 (00291617)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
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キーワード | 人工血管 / 生体吸収性 / ハイブリッド / ティッシュエンジニアリング |
研究概要 |
生体吸収性材料(polyglycolic acid(PLA)とaprolactone-L-lactide(PGA)の共重合体)でできた内径5mm、長さ7cmの人工血管を作製した。これまでの研究で、これのみでは動脈圧に耐えられないことが判明したため、それをさらに同様の素材で作製したメッシュで補強し、動脈圧に耐えられるように加工した。 成犬の外頚静脈より、0.1%コラゲナーゼを用いて酵素法で内皮細胞を採取した。内皮細胞の培養液として20%ウシ胎児血清加M199に塩基性線維芽細胞増殖因子25ng/mlを加えたものを用いた。平滑筋細胞及び線維芽細胞は同一静脈の中膜、外膜よりそれぞれ外植片法により採取し培養した。各細胞ともに実験には継代数2〜4の細胞を使用した。人工細胞外マトリックス(フィブリングルー)に、それぞれ線維芽細胞(3x10^6個),平滑筋細胞(3x10^6個)を混入したものを用いて人工血管内腔面を階層性に被覆した。最後に内腔面に回転法により内皮細胞(6x10^5個)を播種した。グラフトを3日間追加培養した後、血管壁細胞を採取した同一犬の総頚動脈に端々連続縫合で移植した。移植期間を2週間、4週間、12週間、24週間および48週間と設定し、現在移植中である。移植前の階層構造の確認は、光顕および透過電顕で行い、また、走査電顕で内腔面が内皮細胞にて完全被覆されていることを確認した。今後グラフトの吸収過程、および血管壁細胞の挙動を光顕および電顕で評価していく予定である。
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