研究概要 |
1)酸化ストレス刺激によるmitogen activated protein kinase(MAPK)活性化に対する緑茶ポリフェノールの抑制効果:1x10^5/mlのA549細胞を60mm dishで培養。緑茶ポリフェノール添加(0.2mg/ml)培地で2時間前処置したのちH_2O_2(400μM)刺激を加え、15,30,60,120分後のMAPKリン酸化をWestern blot法を用いて測定した。IL-8産生に関与する3種類のMAPKであるJun N-terminal kinase (JNK),p38,p44/42に関して検討を行った。結果: JNK, p38,P44/42ともH_2O_2刺激後15,30,60,120分でリン酸化が認められた。JNKはH_2O_2刺激後60分で最も強いリン酸化を受け、p38はH_2O_2刺激後30分で最も強くリン酸化された。JNKとp38はH_2O_2刺激後15,30,60,120分とも緑茶ポリフェノールによってリン酸化の抑制が認められたが、P44/42リン酸化は緑茶ポリフェノールによって影響を受けなかった。 2)酸化ストレス刺激によるJNK活性化に対する緑茶ポリフェノールの濃度別効果:1x10^5/mlのA549細胞を60mm dishで培養。緑茶ポリフェノール添加(0-0.2mg/ml)培地で2時間前処置したのちH_2O_2(400μM)刺激を加え、60分後のJNKリン酸化をWestem blot法を用いて測定した。結果: JNKリン酸化は緑茶ポリフェノコールによって有意に抑制された。 3) 酸化ストレス刺激によるp38活性化に対する緑茶ポリフェノールの濃度別効果:1x10^5/mlのA549細胞を60mm dishで培養。緑茶ポリフェノール添加(0-0.2mg/ml)培地で2時間前処置したのちH_2O_2(400μM)刺激を加え、30分後のp38リン酸化をWestern blot法を用いて測定した。結果:p38リン酸化は緑茶ポリフェノールによって有意に用量依存的な抑制を受けた。
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