研究課題/領域番号 |
13470293
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00201046)
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研究分担者 |
森内 秀祐 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (90322180)
丸野 元彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10263287)
池中 一裕 国立生理学研究所, 生体情報研究系, 教授 (00144527)
泉本 修一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (40324769)
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キーワード | MAGE-E1 / MAGE-E1蛋白 / グリオーマ / 細胞増殖 |
研究概要 |
MAGEは当初メラノーマの抗原をコードする遺伝子ファミリーとして同定されたが、メラノーマ以外の癌種でも広く発現していることが確認されている。私どもは、グリオーマに強く発現していて、MAGE familyに高いホモロジーを示す新規遺伝子MAGE-E1を見いだした。今回の研究の目的は、1)MAGE-E1蛋白が診断や免疫治療に応用できることの確認とそのシステムの確立2) グリオーマにおけるMAGE-E1タンパク質の機能解析である。[結果] cDNAの塩基配列から予想されるMAGE-E1蛋白の構造は、MAGE familyの中でもMAGE-D1と最も高いホモロジーを示したが、遺伝子の構造もMAGE-E1はMAGE-D1と非常に似ており、座位もX染色体上の近い領域にあることが明らかとなった。この結果から、MAGE-E1はMAGE-D1と同じancestral gene由来であることが示唆され、MAGE-D1がp75 neurotrophin receptorを介したアポトーシスを誘導する機能があることから、MAGE-E1も細胞周期に関係する機能があるのではと考えられる。また、MAGE-E1抗体を用いた解析の結果、他のMAGE蛋白と同様に細胞質に局在しており、悪性グリオーマではほとんどの細胞に強く発現しているが、悪性度の低いグリオーマでは一部の細胞でしか発現していないことが明らかとなった。以上より、MAGE-E1蛋白はグリオーマの増殖に関与している可能性が考えられる。
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