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2001 年度 実績報告書

末梢組織の炎症による脊髄後角シナプス伝達の可塑性変化のメカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13470318
研究機関新潟大学

研究代表者

馬場 洋  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00262436)

研究分担者 安宅 豊史  新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (60332649)
キーワード脊髄後角 / 痛覚過敏 / 可塑性変化 / 膜電位画像解析 / ホールセルパッチクランプ / 赤外線微分干渉画像 / プロスタノイド
研究概要

(1)ラット脊髄横断スライス標本を使用し、膜電位感受性色素を用いた脊髄内神経興奮伝播の二次元的解析実験において、本標本では電位感受性色素RH414の5分間負荷により、脊髄内局所電気刺激による興奮伝播反応の良好な観察が可能であることが明らかとなった。その結果、脊髄後角第II層内刺激により、1ミリ秒以内に誘起される反応が同部位に観察された。この反応は、物理的に同部位の連続性を遮断(切断)することにより、反応の伝播が遮断されるため、神経興奮伝播であることが示唆された。また、後角第II層内に広がった反応の一部がより深い第III層内にも伝播していく様子が観察された。このことから、後角第II層から第III層より深い層へ、何らかの神経細胞ネットワークの存在が推測された。しかし、後根電気刺激による興奮伝播反応の観察は以上条件下では困難であり、横断スライス標本のほか矢状断面スライスや水平断面スライス標本において、後根や脊髄内局所電気刺激に対する興奮伝播解析を継続する予定である。
(2)MAPK発現解析実験において、後根付き脊髄スライス標本に対して、後根の電気刺激強度、すなわちどの種類の神経線維が興奮されたかと脊髄内MAPK発現部位およびその量の対応を検討中である。
(3)赤外線微分干渉顕微鏡を用いた可視化ホールセルパッチクランプ記録実験では、幼弱ラット脊髄スライス標本での可視化およびホールセル記録は可能となったが、成熟ラット脊髄標本では、標本作成時の神経細胞損傷が大きく、良好な電気生理学的記録が困難であった。そのため、使用ラットの週齢や標本作製時の方法および人工脳脊髄液の灌流条件等を検討中である。
(4)in vivo動物標本での脊脚後角神経細胞からのホールセルパッチクランプ記録実験では、上記項目の研究計画実行の遅れのため可能となっていない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hayashita K.: "The placement of the epidural catheter at the predicted site electrical stimulation test"Anesthesia and Analgesia. 93. 1035-1039 (2001)

  • [文献書誌] Chen ZF.: "The paired homeodomain protein DRG11 is required for the projectin of Cutaneous sensory afferent fibers to the dorsal spinal cord"Neuron. 31・1. 59-73 (2001)

  • [文献書誌] Shimizu M.: "Propofol enhances GABA-A receptor-mediated presynaptic inhibition in human spinal cord"Neuroreport. 13・3. 357-360 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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