研究課題/領域番号 |
13470339
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中尾 昌宏 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00188880)
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研究分担者 |
水谷 陽一 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10243031)
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (10243239)
松田 修 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (00271164)
野本 剛史 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20301426)
浮村 理 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70275220)
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キーワード | 前立腺癌 / 遺伝子治療 / EBV-プラスミドベクター / Fas / アポトーシス / cationic polymer |
研究概要 |
PC-3とLNCaPにEBV-プラスミドベクターと種々のcationic polymer、lipidを用いて遺伝子導入し、発現効率や発現期間を詳細に検討した結果、至適導入条件を決定した。特にLNCaPに関しては、従来の報告に比し,著しく高い導入効率を得ることに成功した。またマーカー遺伝子組み込みEBV-プラスミドベクターを用いて、in vivoの導入条件の検討も行い、微量注入ポンプを用いた効率的な新しい遺伝子導入法を確立した。 in vitvoおよびin vivoにおいてFas-リガンド遺伝子をEBV-プラスミドベクターを用いて遺伝子導入した結果、有意な抗腫瘍効果および増殖抑制効果を得た。また,その効果がFasを介したアポトーシスによるものであることを、TUNEL法や電子顕微鏡などを用いて確認した。 今後ベクターの基本構築を、米国において毒性および安全性に関する評価が終了し、すでに臨床への使用が認可されているInvivoGen社の"pGT"タイプへ変更する。さらに細胞毒性に関する1,200の遺伝子発現の変化を確認できるマクロアレイである"Toxicology Array 1.2(CLONTEC社)"などを使用して、われわれの開発したEBV-プラスミドベクターに関する、最終的な安全性の評価を行う。同時にFas-リガンド遺伝子治療の安全性をより高めるため、前立腺特異的に遺伝子が発現するように、従来のCAGプロモーターに代わりPSAプロモーターを用いた新規EBV-プラスミドベクターを開発し、その有用性について多面的な評価を行う。Cisplatin、etoposideなどの抗癌剤の併用療法により、EBV/polyplexによる遺伝子治療の効果増強が可能か検討する、などを行なう予定である。
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