研究課題
基盤研究(B)
尿路性器悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術術式として、腎癌に対する腹腔鏡下腎部分切除術の各種術式(マイクロターゼを用いた術式および腎動脈阻血腎実質縫合法)、腎盂尿管癌に対する腹腔鏡下腎尿管全摘除術、前立腺癌に対する腹腔鏡下前立腺全摘除術(経腹膜後腹膜合併法および後腹膜到達法)、膀胱腫瘍に対する腹腔鏡下膀胱全摘除術・回腸新膀胱造設術、腹腔鏡下膀胱部分切除術(尿道内視鏡操作併用)を開発し、その有用性を確立した。気腹操作を伴う腹腔鏡手術が術中に癌細胞を播種させる危険性については、ラットを用いた移行上皮癌株細胞の腹腔内播種実験で気腹群と開放手術群で腹腔内転移巣の数に差がないこと、および腎盂尿管癌と前立腺癌を対象とするRT-PCRを用いた術前術後の血中癌細胞の有無の検討で腹腔鏡手術で術前陰性術後陽性症例が少ないことから、危険性はないと判断された。気腹操作が心機能に与える影響について手術翌日の血中BNP値の上昇を検討した結果、気腹が心機能に与える影響は無視できる範囲と判断された。術後回復などの臨床的パラメーターから、腹腔鏡手術が開放手術に比べて手術侵襲が小さいと判断される。手術侵襲の生化学的パラメーターとして、術翌日の血中IL-6、術後のT_3低下率、CH_<50>低下率が手術侵襲を客観的に評価する指標として有用であること、根治的腎摘除術および前立腺全摘除術において、開放手術に比べて腹腔鏡手術でこれらのパラメーターが有意に小さく手術侵襲が少ないと判断されること、が明らかとなった。
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