研究課題
基盤研究(B)
ヒト顆粒膜細胞および顆粒膜細胞樹立細胞株(COV432)などを用いてアロマターゼ(arom)の発現調節機序をプロモーターPIIのnuclear harf siteを中心に行った。EMSA・Western blot・RT-PCRなどの成績から、顆粒膜細胞PIIのnuclear harf siteには核内受容体であるLRH-1またはSF1/Ad4BPが結合して転写を正に調節していることが明らかとなった。COV432・ヒト発育卵胞穿刺液中のLH非被曝顆粒膜細胞・黄体化顆粒膜細胞ではいずれもLRH-1の発現がみられ、とくに顆粒膜細胞では高いレベルのLRH-1の発現が認められた。一方、SF1/Ad4BPは、LH被曝後に採取された黄体化顆粒膜細胞にとくに高い発現がみられた。免疫組織学的に検討では、SF-1はおもに初期閉鎖卵胞に発現しており、LRH-1は健康な発育卵胞顆粒膜に発現が認められた。また、黄体ではSF-1はおもに莱黄体細胞に、LRH-1は顆粒膜黄体細胞に発現が認められた。これらの所見から、LRH-1の局在はアロマターゼのそれとほぼ一致するものと考えられた。コ・トランスフェクションなどの成績からLRH-1およびSF1はともにPIIの転写を促進することが確認された。つぎに、IL-1β・BMP・IGF-I・GnRH agonistがarom発現を促進する機序について検討した。IL-1βは1)cyclooxygenase2依存性、2)cyclooxygenase非依存性の2つの機序でarom発現を亢進させること、GnRH agonistはprotein kinase Cの活性化を介してaromの発現を一過性に亢進させることなどが示された。以上の結果から、顆粒膜細胞のarom発現の制御には、SF1/LRH-1が重要であること、さらに他に種々のサイトカインや成長因子などが協調的に発現にかかわっていることが明らかとなった。
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