研究課題/領域番号 |
13470357
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山岨 達也 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60251302)
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研究分担者 |
狩野 章太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助手
石本 晋一 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40292932)
竹内 直信 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40280945)
浅野 知一郎 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70242063)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | in vitro / 支持細胞 / アポトーシス / カスパーゼ子 / Math 1 / 遺伝子治療 / ORGAN OF CORTI / GUINEA PIG |
研究概要 |
1)主にアデノウィルスベクターを用いてモルモット内耳に遺伝子導入を行った。内リンパ嚢経由や蝸牛中央階投与でコルチ器に遺伝子発現が得られた。また新たに確立した内耳whole mount培養法では蝸牛・前庭・半規管ともに有毛細胞・支持細胞に遺伝子発現できた。蝸牛窓経由の侵襲の低い遺伝子投与法も開発した。 2)アデノウィルスベクター反復投与による免疫反応から生じる内耳毒性は副腎皮質ホルモン投与で予防できることを示した。 3)Math1遺伝子組み込みアデノウィルスベクターをモルモット蝸牛に投与することで蝸牛支持細胞から有毛細胞への変化が得られた。この細胞に向かって神経線維が伸びていくことも観察した。 4)カナマイシンとエタクリン酸でモルモットを聾にし、BrdUを連日投与してその取り込みを調べた。薬剤投与後3日目から蝸牛コルチ器内にBrdUの取り込みがみられ、3-5日目が最も取り込みが多いことが判明した。このBrdU陽性細胞の三分の一は明らかに分裂しており、免疫組織化学の検討でダイテルス細胞であることが示された。また透過電顕での観察でアポトーシスの所見がなく、1ヵ月後も観察できることから、この細胞は死にゆく細胞では無いことを確認した。 3)4)の結果は大きなbreak throughであり、支持細胞増殖能亢進が得られればMath1遺伝子治療との併用などで、多数の有毛細胞再生が得られる日も近いと思われる。
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