研究課題/領域番号 |
13470381
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
谷野 隆三郎 東海大学, 医学部, 教授 (50051595)
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研究分担者 |
猪口 貞樹 東海大学, 医学部, 教授 (60160008)
中澤 博江 東海大学, 医学部, 教授 (20110885)
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キーワード | 培養皮膚 / 血管誘導 / 血管新生 / 遺伝子導入 |
研究概要 |
最終年度である平成15年度はウイルスによる遺伝子導入をさらに発展させるためにLentivirusを用いた実験を行った。遺伝子の発現性を検討するためヒト分離ケラチノサイトにGreen Fluorescent Protein(GFP)遺伝子を導入しin vitroにての遺伝子発現を観察した。またin vivoにおける遺伝子発現についてはE.coli_-galactosidase(LacZ)遺伝子導入ヒト分離ケラチノサイトをSCIDマウスに移植し、経過毎に移植片をβ-Gal染色し観察した。結果として、ヒト分離ケラチノサイトにGFP遺伝子を導入し蛍光顕微鏡にて観察したところ蛍光強度は細胞により強弱を認めた。この蛍光強度のバラツキは感染後23日に至っても持続していた。同細胞をフローサイトメーターにて測定したところ全細胞の80〜90%に蛍光発現を認めた。GFP遺伝子導入により細胞の増殖性、角化誘導などの形態的変化は認められず非感染細胞と同様の培養経過を示した。蛍光顕微鏡における観察と同様にフロサイトメーターによる観察においても蛍光強度のバラツキが大きかった。in vivoにおけるLacZ遺伝子発現についてもβ-Gal染色にて染色性は持続しており目的遺伝子はin vivoにおいても発現した。平成15年度の考察としてin vivoに置いて認められた蛍光強度のバラツキはGFPプロモーターとして用いたサイトメガロウイルスプロモーターによる一過性発現と感染当初は考えられたがLentivirus感染後23日に至るまで持続しており一過性発現とは異なる原因があると考えられる。今研究によりLentivirusを用いたin vivoでの遺伝子導入方法を確立した。今後、同方法を用いて培養皮膚に目的遺伝子を導入し機能性を発現させる事を検討したい
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