研究課題/領域番号 |
13470382
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
江尻 貞一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40160361)
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研究分担者 |
池亀 美華 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70282986)
網塚 憲生 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30242431)
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
田中 みか子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (20361909)
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キーワード | 顎骨 / 骨粗鬆症 / エストロゲン欠乏 / マイクロCT / マイクロCT |
研究概要 |
ヒト顎骨の骨粗鬆化の病態を把握し、治療・予防を確立することを目的として、卵巣を摘出したサルの顎骨についてpQCTおよびマイクロCTを用いて骨量変化と骨構造変化を解析しhPTH(1-34)の間欠投与効果も検索した。 【材料と方法】雌カニクイザル12匹を用いた。動物を3匹ずつ以下の4群に分け実験した。1群:Sham手術+溶媒週1回投与群,2群:OVX+溶媒週1回投与群,3群:OVX+hPTH(1-34)1.26μg/kg週1回投与群,4群:OVX+hPTH(1-34)6μg/kg週1回投与群とした。術後52週目に屠殺し、下顎骨を摘出した、摘出した下顎骨をマイクロCTおよび画像解析装置を用いて解析し、Sham群、OVX群間で比較検討した。【結果と考察】OVXによるエストロゲン欠乏はサル顎骨の皮質骨中に血管腔の形成を促し粗鬆化を生じさせるが、hPTH(1-34)1.26μg/kg週1回投与あるいはhPTH(1-34)6μg/kg週1回投与処置ではこの現象を阻止する効果は認められなかった。一方、皮質骨から連続して伸び出す骨梁は、hPTH(1-34)の間欠投与によって増加する事が示されたと言える。またその効果は1.26μg/kg週1回投与より6μg/kg週1回投与処置の方が有効であった。低濃度のhPTH(1-34)の間欠投与ではエストロゲン欠乏による皮質骨中の血管腔の増加を逆に助長してしまう可能性も示唆された。
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