研究課題/領域番号 |
13470391
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大谷 啓一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10126211)
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研究分担者 |
高橋 真理子 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (90334440)
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40272603)
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キーワード | 低Ca食 / ラット / 骨吸収 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / bisphosphonates / Walker256 |
研究概要 |
本年は研究の最終年度であるため、研究成果のまとめを主目的として以下の実験を行った。 1.低Ca食飼育ラットを用いた実験 前年度より行っていた実験解析をさらに進展させた結果、低用量clodronate投与による骨形成促進の際に骨芽細胞の増殖・分化は抑制されるが、個々の既存の細胞については活性が高まる可能性が示された。clodronateの骨芽細胞への促進作用がin vivoにおける形成系のパラメーターの上昇に関連しているものと考えられた。 2.Walker256担癌ラットにおける骨吸収へのclodronateの作用 これまでの研究において、Walker256担癌ラットに骨吸収が起こることが明らかにされており、この骨吸収へのclodronateの影響について検討を行った。Clodronate投与により本ラットの骨吸収は抑制されたが、腫瘍そのものへの抑制効果は認められなかった。また癌による血清TNFの上昇をclodronateが抑制することが認められたが、骨吸収抑制効果との関連は明らかでなかった。 以上の研究結果より、clodronateが骨吸収抑制以外にも多様な作用を示すことが明らかにされた。このことはbisphosphonateの持つ新しい薬理作用の一面を示すものと考えられた。
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