研究課題/領域番号 |
13470401
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
菅谷 勉 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (10211301)
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研究分担者 |
土門 卓文 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50217618)
池田 考績 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (90222885)
野口 裕史 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00312372)
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キーワード | 4-META / MMA-TBBレジン / root-end sealing / 逆根管充填 / アマルガム / 強化型ユージノールセメント / 歯根端切除 / 再植 / 根尖性歯周炎 |
研究概要 |
平成14年度までに、アマルガムやSuper-EBAによる逆根管充填より、スーパーボンドC&Bによるroot-end sealingの方が、根管から色素が漏洩することを効果的に阻止できることを明らかにした。本年度は、実験的根尖性歯周炎を作製し、根管を汚染したままの状態でアマルガム、Super-EBAによる逆根管充填、スーパーボンドC&Bでroot-end sealingを行って、根尖歯周組織の治癒状態を検討した。 ビーグル犬の上下前臼歯を抜髄、根管をプラークで汚染し根尖性歯周炎を惹起した。1ヶ月後X線写真で骨吸収を確認して、患歯を抜歯、アマルガム、Super-EBAによる逆根管充填、スーパーボンドC&Bによるroot-end sealingを行って再植した。術後4、8週で未脱灰研磨標本を作製して検討した結果、逆根管充填を行わなかった場合やアマルガムによる逆根管充填では、根尖歯周組織に骨吸収が認められた。しかし、Super-EBAによる逆根管充填やスーパーボンドC&Bによるroot-end sealingでは根尖部に骨の再生が認められ、とくに術後4週ではSuper-EBAよりスーパーボンドC&Bの方が、骨再生量が多く治癒が早いと考えられた。 さらにニホンザルの上下切歯と下顎小臼歯に同様に根尖性歯周炎を惹起し、歯根端切除術とスーパーボンドC&Bによるroot-end sealingを行った。術後8週で脱灰薄切標本を作製した結果、スーパーボンドC&Bでroot-end sealingした群では、根尖部に骨の再生が認められ、ほぼ正常な歯根膜幅に回復、スーパーボンドC&Bと骨が近接している歯根が多く認められた。 以上の結果から、スーパーボンドC&Bでroot-end sealingすることの有効性が明らかとなった。
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