研究課題/領域番号 |
13470419
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
石橋 寛二 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (90018771)
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研究分担者 |
鈴木 卓哉 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (90306035)
藤澤 政紀 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (00209040)
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キーワード | 顎関節症 / クレンチング / ブラキシズム / 咀嚼筋痛 / 筋電図 / ストレス / バイオフィードバック / 自然環境下 |
研究概要 |
慢性の咀嚼筋痛をマネージメントする方策を確立するために、クレンチングやグラィンディングなどの口腔悪習癖をセルフコントロールするうえで必要となる装置の開発と有効な条件設定を探ることが本研究の目的である。 4年計画の初年度である平成13年度は、ストレスマネージメントシステムのハードウェアであるEMGバイオフィードバック装置を開発した。本装置は1チャンネルのEMG記録部となるデータロガーと、フィードバック信号を発生する振動モーターにより構成される。EMG記録にはバッファーアンプを介し、インピーダンス変換を行うことによりノイズが入りにくい電極ユニット(Fujisawa et al. J Prosthet Dent 63,1990)を用い、8bit A/Dコンバータによりデジタル変換し、サンプリングレート4Hzにて11時間22分の連続記録が可能である。記録周波数帯域は23〜430Hzであり、50Hzのハムフィルターにより家庭電源からのノイズ混入対策を行った。本装置を用いて連続5時間の記録を行い、長時間連続記録時のデータ安定性を確認し第106回日本補綴歯科学会学術大会(盛岡)、第80回International Association for Dental Research(San Diego)にて発表した。 また、フィードバック条件設定に関しては、筋活動量と活動持続時間の組み合わせにより食事中の機能的な活動と、食いしばりによる非機能的筋活動を90%以上の認識率で識別できるパラメータを設定し、結果を目本歯科心身医学会雑誌(16巻31-36頁、2001)に発表した。なお、この結果は健常者を対象としたものであることから、次年度はクレンチングが原因で咀嚼筋痛を引き起こしている患者を対象とした閾値設定方法の検討、さらには実際のフィードバック訓練の効果について検討を行い、臨床応用に向けてシステムの確立を目指す予定である。
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