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2001 年度 実績報告書

口腔上皮と間葉組織の癌化,増殖,進展機序に伴う相互作用に関する遺伝子学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13470436
研究機関広島大学

研究代表者

石川 武憲  広島大学, 歯学部, 教授 (10049380)

研究分担者 宮内 美和  広島大学, 歯学部, 助手 (10325201)
井上 伸吾  広島大学, 歯学部・付属病院, 講師 (00232538)
杉山 勝  広島大学, 歯学部, 助教授 (70187681)
キーワードmdm2 / p53 / 扁平上皮癌 / 白板症 / 扁平苔癬
研究概要

mdm2はp53と結合して,p53の転写活性を阻害するが,このmdm2はp53の分解を促進することが明らかとなり,正常p53の分解によって癌抑制能を低下させることから癌遺伝子としても機能していると考えられている.mdm2タンパクの過剰発現は,p53を分解する癌遺伝子産物として働き,発癌過程に重要な役割を演じていることが推定されている.これらの点に着目し,口腔の白板症56例(後に癌化した25例と癌化しなかった31例)の2群にわけ,ホルマリン固定・パラフィン包埋材料から切片標本を作製し,mdm2とp53のタンパクに対する特異抗体を用い,ABC法で免疫染色を行った.実験対照群として,口腔扁平苔癬21例と正常歯肉26例を検索した.
正常歯肉では,p53は基底細胞層を中心に免疫活性がみられ,口腔扁平苔癬では,p53は基底細胞層を中心に陽性所見を示した.一方,mdm2は有極細胞層を中心に陽性反応を強く呈したが,上皮下結合組織にはmdm2の免疫活性は認められなかったが,上皮細胞の核にはmdm2は陽性を示すと同時に,上皮下の間質細胞にも活性を呈した.
口腔白板症非癌化群は,基底細胞層を中心にp53は,陽性所見を示した.しかし,mdm2は基底細胞層に比べ,有極細胞層を中心として陽性所見がより強くみられた.癌化群では上皮下結合組織と扁平上皮癌の間質細胞にmdm2は陽性を呈した.
今後,扁平上皮癌例を被験対象として,mdm2とp53の免疫組織学的検討をさらに行い,それらの発現意義と病態の関係を検索する予定である.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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