研究課題/領域番号 |
13470440
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 講師 (40197140)
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研究分担者 |
森 紀美江 昭和大学, 歯学部, 講師 (20210114)
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 講師 (50260906)
道脇 幸博 昭和大学, 歯学部, 助教授 (40157540)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 頸部聴診法 / 嚥下障害 / 嚥下音 / 呼吸音 / 音響特性 / 嚥下造影 |
研究概要 |
高齢社会を迎え、摂食・嚥下障害の有病率は増加しており、誤嚥を繰り返し起こすことにより肺炎を併発し、重篤な状態になるケースも少なくない。嚥下障害のスクリーニング法である頚部聴診法は聴診器を用いて嚥下時に産生される嚥下音や嚥下前後の呼吸音を聴取し、非侵襲的に誤嚥や咽頭部の貯留を判定する方法で、近年広く用いられている診断法である。 本研究は頸部聴診法を応用し、嚥下音および呼吸音の音響特性を利用した嚥下障害の客観的診断装置を開発することを研究を進めた。 現在までに嚥下音・呼吸音の検出器としてはアクティブノイズサイレンサー機能を有する電子聴診器をダイマジック社と共同で開発し、特許の出願も行い、さらに改良を進めている。音響信号取り込みシステムについてはにビデオ画像と音響信号の同時取り込みシステムを構築した。また、呼吸音・嚥下音の音響分析システムについては入力音響レベル自動正規化システム、オクターブバンド分析、1/3オクターブバンド分析、定帯域分析、定常性認識プログラムを構築し、現在改良中である。 本研究では同意の得られた術前術後の頭頸部腫瘍患者43名について検査を行った。嚥下造影検査にて患者が5mlの180%w/vバリウムの嚥下を行っている間に嚥下直後の呼気音を検出し、嚥下造影画像とともにVHSテープに記録した。嚥下造影画像の診査より、92音の呼気音は健常嚥下後に産生され、118音の呼気音は誤嚥あるいは喉頭侵入を伴う嚥下後に産生されていたことが確認された。 呼気音の音響信号について0〜250Hz帯域の臨界レベルを設定し、嚥下障害を判定したところ、嚥下造影検査との判定一致率は感度83.2%、特異度82.6%、一致率82.9%であった。
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