• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

歯周ポケット形成機序とその予防

研究課題

研究課題/領域番号 13470450
研究機関岡山大学

研究代表者

渡邊 達夫  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20034176)

研究分担者 堀内 正純  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70314698)
山本 龍生  岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20252984)
森田 学  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40157904)
坂本 友紀  岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30325120)
キーワード歯周ポケット形成 / リポポリサッカライド / プロテアーゼ / 上皮細胞 / 線維芽細胞 / 細胞増殖 / ラット / 機械的刺激
研究概要

本研究の目的は,ラットを用いて歯周ポケット形成モデルを確立し,ポケット形成の機序を解明すること,および歯肉への機械的刺激が歯周ポケット形成を抑制できるかどうかを検討することである。
平成13年度は,ラットを用いた歯周ポケット形成モデルを確立した。Eschelichia coli由来菌体内毒素(LPS)とStreptomyces griseus由来プロテアーゼを1日1回,ラット上顎第一大臼歯の口蓋側歯肉溝内に単独,あるいは複合投与した。2,4,8週間の後,ラットを固定,脱灰,パラフィン包埋し,ヘマトキシリン・エオジンで染色した。その結果,LPSの8週間単独投与で約50%,LPSとプロテアーゼの8週間混合投与で約80%のラットにポケット形成がみられた。LPSとプロテアーゼの相乗効果でヒトに近い歯周炎ができた。
Proliferating cell nuclear antigenモノクローナル抗体を用いた免疫染色を行ったところ,ポケット形成を起こした標本では、上皮細胞の増殖が亢進していたが,線維芽細胞の増殖は正常組織と変わりがなかった。このことから,線維芽細胞に対する上皮細胞の増殖亢進がポケット形成を惹起することが示唆された。
In vitroでは,ヒト歯肉線維芽細胞に機械的刺激を与え,細胞増殖を引き出すための条件の最適化を図った。バイブレーションが骨量を増加させたという報告(Nature,412:603-604,2001)を参考に,プレートミキサーで5,10,15,20秒間のバイブレーションを1日2回,7日間行った。細胞増殖をブロモデオキシウリジンの取り込みで評価したところ,5秒間の刺激で最も増殖が高められた。
平成14年度は,歯周ポケット形成モデルの歯肉に機械的刺激を与えるための刺激装置の開発を行う予定である。また,in vitroの系でも細胞増殖を促す刺激条件の検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 江國大輔, 山中玲子, 橘健太郎, 山本龍生, 渡邊達夫: "Lipopolysaccharide, protease連続投与により誘発されたラット歯肉付着上皮の根尖側移動"日本歯周病学会会誌. 43・秋季特別号. 145 (2001)

  • [文献書誌] 山本龍生, 江國大輔, 山本玲子, 橘健太郎, 渡邊達夫: "実験的に惹起されたラット歯肉付着上皮根尖側移動におけるPCNA陽性細胞の増加"日本歯周病学会会誌. 43・秋季特別号. 168 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi